アバンセ館長コラム第33号(令和7年1月)

 

どんどんどんの森 運命共同体

 新年、明けましておめでとうございます。2025(令和7)年となりました。ミレニアムの2000年から、もう四半世紀経ったのですね。そして、1995(平成7)年3月のアバンセ開館から丸30年になります。どんどんどんの森のメタセコイヤも、30年の歳月をかけ、背の高い美しい並木となりました。

 さて、今回の館長コラムは、17日の朝礼時に、年始挨拶として、アバンセの職員に向けて話した内容を再構成しています。

 

 私は、勤務日には、朝7時くらいに到着し、1時間かけてどんどんどんの森を歩いています。佐賀新聞社やケーブルテレビ、朝日新聞社、佐賀市立図書館、損保ジャパンなどが、この森の仲間です。私はアバンセ館長就任時より、30年前に出来た自治会、町内会だと勝手に例え、アバンセだけでなく、官民の壁、市や県の管轄の違いを超えて、どんどんどんの森全体が活性化することが大事だという発信をしてきました。


 佐賀市も30年前に整備した看板等が古びており、どんどんどん森周辺の再整備をするという議会での答弁がありました。大和紡績跡の歴史を学ぶ場として、多彩な樹々や植物が計画的に植栽され、都市部に珍しく水辺ではメダカが生息している生物多様性を学ぶ場として、中島潔さんの絵をモチーフにした複数のこどもの彫像からふるさと佐賀を偲ぶ機会として、磨けば輝く宝がこの森には眠っています。

アバンセの隣は、広い芝生公園を挟んで佐賀市立図書館です。佐賀市立図書館は、令和10年度完成に向けて大規模改修を計画されています。そのコンセプトとプロセスに大きな刺激を受けました。

市民に図書館をもっと活用してもらうには、本を好きになってもらうためには、と『図書館を利用していない市民』へのアンケート調査を実施し、その結果を踏まえ、従来の図書館のイメージから脱却し、今後求められる市民の交流や学びの場つくりに向けて、市民目線の新しい発想で大規模改修計画進めようとされています。HPにその基本構想が載っていますが、読んでいるとわくわくしてきます。


 佐賀市立図書館とは、昨年11月にアバンセ30周年記念で連携協力を依頼できる関係性ができました。私自身が、現在、佐賀市の子ども関係や男女共同参画の業務にも携わっているので、佐賀市と協力関係がつくりやすい立ち位置に居ます。パートナーシップを築きたい気持ちが強いので、お隣が柔軟に変貌する姿をただただじっと見ているわけにはいきません。


 この流れは、アバンセも、佐賀市立図書館と一緒に、できれば、他の組織とも連携して、どんどんどんの森の運命共同体として、活性化に向けて変わっていくチャンスと捉えなくてはならないと思います。

「らしく、あたらしく」、素敵なキャッチフレーズで30周年をむかえたアバンセ。

私たちも、県民の声をもっと聴いて、変化成長していきましょう。

 
 アバンセ館長 田口香津子    プロフィール


 アバンセ館長

   佐賀女子短期大学 学長 (2018.4-2022.3)

 認定NPO法人 被害者支援ネットワーク佐賀VOISS理事長

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