アバンセ館長ルーム

 

アバンセは、幸せに生きたい県民の応援団です。男女共同参画社会づくりの促進の拠点であり、パートナー間などあらゆる暴力の撤廃の拠点、生涯学習の振興の拠点でもあります。

    館長の仕事は、そんな多様なアバンセの魅力を発信すること。その魅力とは、人との出会いで生まれるものです。この館長ルームでは、アバンセの職員紹介とともに、その折々の出来事を通して感じたことを綴っていきます。ときどき、ふっと道草したくなるような、自在なお気持ちで、館長ルームにお立ち寄りください。

 一緒に働いてもらっている職員を私が描いた似顔絵とともに少しずつ紹介いたします。

  職員紹介ページ(第一弾)   職員紹介ページ(第二弾)

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最新のアバンセ館長コラム

第35号 令和7年3月「国際女性デーによせて ~エンパワメントと共感~ 

 3月8日は国際女性デー。地元佐賀新聞には、1面に『都道府県版・男女格差指数 行政の男女平等、全国で向上』、3面に『国際女性デー提唱50年 平等へ、つながる「Z世代」 世界の潮流に遅れ、若者危機感』、5面に『国際女性デー2025 佐賀のジェンダーギャップ指数 教育分野16位に上昇』と、男女共同参画の記事が大きく紹介されています。

 佐賀のジェンダーギャップ指数の20242025の順位変動を見てみましょう。政治45位→44位、あいかわらず低迷です。経済11位→12位、ランクが一つ下がりましたが、4分野の中では高い順位です。行政は10位→19位、県職員男性の育休取得率が他県の伸びに追いついていません。教育32位→16位、他県に比べて進学率そのものは高くないが、女性と4年制大学の進学率が上昇しています。


 上智大学の三浦まり教授が、佐賀の現状をコメントされていますが、その中で、『佐賀は女性ゼロ議会も多く政治分野が課題だが、アバンセが男女共同参画に力を入れているので今後に期待ができる。地域のネットワークができると、そのサークルの中から自分も出ようという女性も出てくるし、ロールモデルになる女性が可視化されると関心も高まる。』と、アバンセへの期待についても言及されています。


 アバンセも、エンパワメントセミナーを3月8日に開催しましたが、その日限りの単発イベントでは終わりません。ジェンダー平等という日常の課題は、短期間に解決ゴールできるものではない、地道な取り組みが今後も続きます。ですが、同じ3月8日に、世界中の町で共通の願いを持った人々が様々な催しを通して連帯していると知るだけでも、私たちもここで、多様で公正な社会に一歩近づくため、活動を続けていこうとエンパワメントされる効果があります。分断でなく、連帯することの大きな力が国際女性デーによって再認識させられ、元気が出ます。アバンセでは開館30年にあたる316日を記念して、建物西側に国際女性デーのシンボル、ミモザの植樹を致しました。大きく育ってくれることを願っています。


 ところで国際女性デーは、女性だけが対象で、ジェンダー平等は女性だけの願いでしょうか?

いいえ、社会を構成するすべての人が関わる問題、願いだと思うのです。たとえば、「自分は男なので、女性のことはわからない」いう発言を聴くことがありますが、出生時に男性として性別を振り分けられた方の多様な人生にとっても、ジェンダー平等は無関係ではありません。大切な家族や友人やその人自身が直面する、身近な課題です。

「もし、それが、わたしだったら」と自分と違う相手の立場を想像する力、共感する力が、ジェンダーに限らず、区別、線引き、差別、無関心を乗り越える鍵だと私は思っています。共感性を持った人と人との肯定的な出会いによって自然に生まれるもの、それが、エンパワメント。性別を問わず、生きづらい状況を生きる人と、容易ではないことは承知しつつも、なお理解したい、つながりたいと希う心の種は、誰もが持っているのだと信じて。 

アバンセ初代館長の船橋邦子さんと対談しました。

画像をクリックするとYou Tubeに接続します。

 

 
 アバンセ館長 田口香津子    プロフィール


 アバンセ館長

   佐賀女子短期大学 学長 (2018.4-2022.3)

 認定NPO法人 被害者支援ネットワーク佐賀VOISS理事長

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