アバンセ館長ルーム

 

アバンセは、幸せに生きたい県民の応援団です。男女共同参画社会づくりの促進の拠点であり、パートナー間などあらゆる暴力の撤廃の拠点、生涯学習の振興の拠点でもあります。

    館長の仕事は、そんな多様なアバンセの魅力を発信すること。その魅力とは、人との出会いで生まれるものです。この館長ルームでは、アバンセの職員紹介とともに、その折々の出来事を通して感じたことを綴っていきます。ときどき、ふっと道草したくなるような、自在なお気持ちで、館長ルームにお立ち寄りください。

 一緒に働いてもらっている職員を私が描いた似顔絵とともに少しずつ紹介いたします。

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最新のアバンセ館長コラム第27号  多様なセクシャリティ ~わたしはアライになれるのか~ 

 「女性問題」や「女性学」を学び始めた時代から「これは、女性だけの問題じゃない。裏返えせば男性の問題」と思っていましたが、その当時、男性は殆どが無関心、よくて理解者の立場に留まっていました。だから「男女共同参画」という言葉が浸透しだして「みんなが当事者になり、考える時代になってきてよかった」と嬉しかったのを思い出します。

 しかし今、生き方の多様性に気づくほど「女と男」と二つの性に単純に分けて考える怖さも感じ「男女共同参画」よりも、さらにふさわしい表現はないのかと思うようになりました。


 性のあり方(セクシュアリティ)については、「からだの性(生物学的な性)」・「こころの性(性自認)」・「好きになる性(性的指向)」・「表現する性(性表現)」の4つの要素から説明されることも増えてきました。からだの性は、出生時に主に医師によって割り当てられた戸籍上の性ですが、生物学的にも完全に二分できるわけではありません。


 こころの性(自認する性)も大別すれば、からだの性と一致しないトランスジェンダー、男女の枠にとらわれないエックスジェンダー、からだの性と一致しているシスジェンダーに分かれています。好きになる性も、異性を好きになるヘテロセクシャル、同性を好きになるホモセクシュアル(自認する性が女性で好きになる性が女性であれば、レズビアン、自認する性が男性で好きになる性が男性であればゲイ)、性自認はどうであれ男性女性両方を好きになるバイセクシャル、恋愛や性愛の欲求を持たないアセクシャルが存在します。そして、表現する性に関しては、服装、言葉遣い、立ち振る舞い等によって、自分の性をどう表現するのかという側面も加わります。

 この4つの要素の組み合わせだけでも、ゆうに100パターンを超えます。どれも、少数派であるための生きづらさはあるものの、治すべき障がいや病気ではなく、その人らしさにすぎません。

 そして他人がその開示を強いることはできません。自らの性のあり方を、いつ誰にどのように開示するのかしないのかは、本人の選択です。こうしてみると、一人一人が唯一無二の存在であることは頭でわかりながら、見知らぬ段階で相手を理解するハードルの高さにたじろぐ思いも湧いてきます。

 「不用意な言動で目の前の相手を傷つけるのではないか、それは避けたい。」相手も自分も同じように尊厳があると思えば、たじろぐこともプラスの意味がありそうですね。


 さて、わたしのSOGI(性的指向・性自認)をここでお伝えしておきます。

 私は、ヘテロセクシャルでシスジェンダーですが、過去を振り返ると100%と言い切れません。揺れた時期もありました。性表現の方向性は、徐々に中性的になってきていますが、ときどき花柄などの女性的なおしゃれを楽しみ、ひとつの型に嵌らない変化や自由さを好みます。ただ、自分でも気づいている心配な傾向があります。

新しい出会いに対して「あなたのことを知りたい」と願い、深く関わる姿勢が希薄になっている気がしています。既存の関係性の中で安堵したいのかもしれません。加齢現象なのでしょうか。


 私は、ひとりひとりの違いを受け入れ、応援できる存在~アライ(ALLY)になれるのでしょうか。

 簡単に相手を分かる超人にはなれませんが、わかろう、つながろう、という気持ちはなくしたくないのです。せめて、柔らかな感性を持つ人たちとの交流が途絶えないようにします。

 コラムを読んでくださった皆さんはいかがですか?

 自分はどうかな?と考えることが、当事者性の始まりかなと思っています。

アバンセ初代館長の船橋邦子さんと対談しました。

画像をクリックするとYou Tubeに接続します。

 

 
 アバンセ館長 田口香津子    プロフィール


 アバンセ館長

   佐賀女子短期大学 学長 (2018.4-2022.3)

 認定NPO法人 被害者支援ネットワーク佐賀VOISS理事長

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