アバンセ館長コラム第13号(令和5年4月)

アバンセ館長コラム 第13号 生涯学習の達人(令和5年4月)

 いよいよ、令和5年度が始まりました。アバンセ館長2年目です。皆様、どうぞよろしくお願いします。

さて、ご存知のように、アバンセは、佐賀県立男女共同参画センター(DV総合対策センターを含む)であり、佐賀県立生涯学習センターです。今回は、生涯学習について記します。アバンセのホールや研修室では、まなびぃフェスタをはじめとするアバンセの主催事業の他にも、多彩な団体主催で生涯学習関係の講座が数多く開催されています。


 とりわけ、系統だった学習機会を提供しているのが、各都道府県に展開する「放送大学」佐賀学習センター、佐賀県長寿社会振興財団主催の「ゆめさが大学」です。この二つに加え、県内各地の自治体、公民館、図書館、大学、民間カルチャー等の講座を対象にした、「県民カレッジ夢パレットさが」があるのをご存知でしょうか。「ゆめさが大学」と名称が似ているのですが、「県民カレッジ夢パレットさが」は、佐賀県内の生涯学習の場を広く網羅した学びのシステムです。短く、「県民カレッジ」、「夢パレット」と呼ぶ方たちもいます。学長は、佐賀県知事、副学長がアバンセ館長となっています。


 「県民カレッジ夢パレットさが」に登録された講座は約1780あります。講座約2時間を1単位と換算し、学びの記録として、受講者手帳にシールを貼付していきます。50単位、100単位、200単位と希望者には単位認定証が発行されます。そして、500単位の方を県民カレッジ博士として表彰するしくみになっています。約3万5千人の在学生のうち、720名を超える方々が博士に認定されています。


 「おかげさまで、楽しく学び続けることが出来ています。友達もできて本当に楽しいです。」「自分が学ぶだけでなく、ささやかであるけれど、仲間と共に学びを社会に還元していくことが生き甲斐です。ボランティア活動やサークル活動で花壇つくりをしています。」「好奇心と目標をもって日々を生きることが若さの秘訣かもしれません。結構スケジュールが詰まって忙しいですよ。」「ウォーキングが好きで続けていたら、いつのまにか博士に。ハリがある生活は、健康づくりにも役立っています。」・・・などなど、博士課程の学びの達人たちはニコニコと話してくださいます。


 生涯にわたって学び続ける姿勢を持つことは、自己実現の一つの到達点だと思えます。そこに至るためには、心身が健康であること、安心・安全な暮らしを送れること、自分の居場所があること、自分も仲間も尊重できることなどを教えていただいた気がします。


 最後になりますが、もちろん、登録の講座を受けることだけが生涯学習ではありません。人生のどんなステージでも、日々の暮らしの中で、新しいことを学び、古く学んだことを再度学びなおし、気づき、成長していけることこそ、天性の生涯学習の達人かもしれません。


 私もそうありたいと願います。

 
 アバンセ館長 田口香津子    プロフィール


 アバンセ館長

   佐賀女子短期大学 学長 (2018.4-2022.3)

 認定NPO法人 被害者支援ネットワーク佐賀VOISS理事長

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