令和7年度 家庭教育支援者養成講座(リーダー研修) 第1回報告
支援の輪をつなぐためにできること
リーダー研修は、家庭教育・子育て支援に関わる活動経験年数が3年以上の方を対象とした連続5回講座です。アバンセの会場には県内各地から、子育て支援センターや保育園、放課後児童クラブ、NPOなど、様々なフィールドで活動している受講者の皆さんが集まりました。
今年は「支援の輪をつなぐためにできること」をテーマに、様々な経験を重ねてきた皆さんと、子どもや親の育ちを支える家庭教育支援のあり方について一緒に考えていきました。
R7年度家庭教育支援者養成講座(リーダー研修)チラシ (800KB; PDFファイル)
第1回 知ろう!語ろう!わたしたちの活動 ~みんなでトーク!~
【開催日時】10月30日(木)13時15分~16時30分
開講式
開講の挨拶でアバンセの田口館長が、この連続講座の受講を決心して来ていただいた皆さんに感謝の言葉を述べました。続いて、5回講座の講師陣を紹介。今回のメイン講師を務めていただく中村由美子さんについては「中村さんはお願い上手、頼み上手な方。それは子育てにも必要な力であり、”助けて”のヘルプサインを出すことができる大切さを体現している」と、その人柄を伝えました。そして、受講者同士や各回の講師との出会い、交流によって、皆さんの学びが深まることへの期待を話しました。
講義
中村さんは、自らが立ち上げた双子・三つ子サークル『グリンピース』の活動を20年以上継続しながら、令和元年に『さが多胎ネット』という多胎家庭への支援を行う団体を発足し、県全域を対象にした活動を展開されています。講義では、自身の双子育児のエピソードをもとに支援活動に取り組むことに至った経緯や、ここ30年あまりの国の子育て支援に関連する施策や社会の動き、また『さが多胎ネット』の活動について具体的にお話しいただきました。
【講師】中村 由美子 さん(さが多胎ネット 代表)
もともと幼稚園教諭だった中村さんは、自分の中に「理想の母親像、理想の子育て像」というものがあり、自身が双子を出産して子育てをしていくうちに、その理想とのギャップに苦しみ、あまりの大変さに心身ともに疲れ果ててしまったそうです。そんな中、自分に向けられる子どもたちの笑顔に「一緒に少しずつお母さんになればいい」と思えたことと、双子先輩ママに双子育児の大変さを共感してもらったことが希望となり、「私も次のママたちの助けになりたい」という思いが活動の動機になったと話されました。「『グリンピース』の活動を続けることは、自分がもらった優しさを次の世代に渡す『恩送り』です」と中村さん。サークルに参加したメンバーが先輩ママとして一緒に活動する仲間となっていることが、自身の大きな支えであることも語られました。また『さが多胎ネット』の活動紹介を通して、多胎育児には身近なモデルが少ないからこそ妊娠期から出産後まで続く切れ目のない支援がより重要であること、医療・行政・ピアサポーターの連携による支援のあり方、当事者同士がつながるように伴走する姿勢を大切にしていることなどを示されました。
「この活動を継続していくことで、多胎家庭支援の必要性とその理解をもっと広げていきたい」と真剣な眼差しの中村さん。草の根的な活動を当事者の立場から続けられているその姿に、皆さんの共感する気持ちが高まっている様子が伺えました。
ここで、「はじめに私のことを頼り上手で『助けて』が言える人だと紹介してもらいましたが、まさに今、ヘルプを出したいんです」と切り出された中村さん。「実は、今、娘が出産の真っ最中で…」と明かされ…。まさかの状況に驚いた皆さんでしたが、快く中村さんを娘さんのもとへ送り出してくださいました。
みんなで語ろう! ~自己紹介&トークフォークダンス~
ここからは、ピンチヒッターのバトンを受けとった田口館長の進行のもと、2つのワークを行いました。
まずは全員で輪になって座り、一人ずつの自己紹介。各自の活動内容や「私の強み」「活動における強み」を話してもらいました。
「子どもとすぐに仲良くなれる」「フットワークの軽さ」「たくさんの子どもや保護者と関わってきた経験」「保護者の悩みや相談対応(スキル・人材・時間がある)」などの『強み』が紹介され、皆さんのことを知りあうことができました。
続いては、二重の円の形にイスを並べて座り、向かい合った人と1対1で話すトークフォークダンスです。「何があったら頑張れる?」というお題で、日々活動する上で自分の支えになっているものを伝えあいました。
1分間ずつ、話すこと・聴くことに徹してもらいましたが、目の前の人の話に笑顔で頷いたり、自然と笑い声が出たりと、さらに打ち解けられた時間となりました。
最後に、中村さんが「もしもの時」のために準備されていたメッセージを田口館長が代読しました。
そこには、「どんな支援活動においても、自らの『弱み』はそれを『強み』にしているところと連携することでより良い支援につながるはず。この講座で皆さんがそれぞれを認め合い、連携していけるきっかけになれば」という願いが中村さんの実感のこもった言葉で綴られていて、皆さんはそれをしっかりと受けとっているようでした。
田口館長はまとめとして「いろいろな経験をしてきた私たちがこの場で出会い、共感しながらお互いを知ることができたこと。そして、立場を超えてつながることができると感じたことを大事にして、最終回まで一緒に学んでいきましょう」と呼びかけました。
受講者の感想(アンケートより抜粋)
- 中村さんの経験によるお話から、多胎児の親の気持ちや子育ての大変さを知ることができた。
- なかなか関わることが少ない多胎の話を聞いて、当事者の方と話す機会もあったらいいなと思いました。
- 双子育児の現状を知れて、自分の園でのアドバイスの幅が広がりました。
- 自分の強みと弱みについてあらためて考え、知る機会になりました。
- 年代も職種も違う様々な方と話ができ、いろいろなエピソードを聞けて学びとなる素敵な時間でした。


















