令和7年度地域未来おうえん講座(有田町生涯学習センター)を開催しました

【地域未来おうえん講座について】

佐賀県立生涯学習センターでは、市町、公民館等との共同企画で、地域課題の解決を解決するきっかけとなる講座を開催しています。《令和7年度は佐賀市、有田町の2地域と共催》


有田町生涯学習課(有田町生涯学習センター)との共催で

「水曜のたまり場 ちょっと遊びまセンター」プロジェクトを開催しています。

講座名「水曜のたまり場 ちょっと遊びまセンター」プロジェクト

有田町では、学校教育だけでなく町全体が教室となる生涯学習を通して、町民一人ひとりが学ぶ楽しさを実感できることを目指しています。

そこで、有田町生涯学習センターを拠点に、子どもたち(中学生)が家庭や学校外の地域からの視点で有田をフィールドとして学び、考えていくきっかけとなる『場づくり』に取組むことにしました。

  • 第1回 「水曜のたまり場ちょっと遊びまセンター」開催(前期10~12月)対象:中学生
  • 第2回 「子どもの『やりたい!』を見守る地域の大人って?」(12月)※対象:大人
  • 第3回 「水曜のたまり場ちょっと遊びまセンター」開催(後期13月)※対象:中学生
  • 第4回 「ちょっと遊びまセンター拡大版」開催(2月21日)※対象:どなたでも 

第1回「水曜のたまり場 ちょっと遊びまセンター」(前期)

日時】令和7年10月~12月 毎月第1・3水曜 15時~17時

【会場】有田町生涯学習センター北館4階 大ホール

【対象】有田町の中学生

【コーディネーター】有田町生涯学習センター職員

 ※チラシ(遊びまセンター前期) (2315KB; PDFファイル)


子どもたち(中学生)誰もが気軽に参加でき、ゆるやかな交流が生まれる空間の中から、次第に有田の面白さを発見し、大人になっても有田に住みたいと思えるような、子ども主体の体験活動へと発展する場づくりを目指し、有田町生涯学習センターを会場に「水曜のたまり場 ちょっと遊びまセンター」を10月から毎月第1・3水曜日の放課後に開催しました。

受付の様子 モルック ボッチャ

ここでは、遊ぶ、おしゃべり、ぼーっとする、勉強するなど、好きなように自由な時間を過ごせます。ボードゲームやニュースポーツなどいろんな道具もあります。まずは、運営スタッフと中学生とのコミュニケーション、居心地のいい場づくりが目標です。

オセロ ロロップ ダーツ

記念すべき第1回目の「遊びまセンター」の日。中学生はどれくらい来てくれるかな?とソワソワ。5~6人でも来てくれたら嬉しいねと話していると、予想を反し30人近くの中学生が来てくれました。 

一緒に遊んだり、ここでやりたいことを聞いてみたり、話しかけるとみんな答えてくれます。でも、あまり前のめりになりすぎると、うざがられるかも?など試行錯誤の中、子どもたちと少しずつ距離を縮めています。

卓球 お絵かき みんなでお片付け

開催する中で、いくつか課題も見えてきました。机や椅子の配置の仕方。一人でゆっくり過ごしたい子のスペースづくり。飲み物や、お菓子の提供など、持続可能な運営ができるようにはどうすればよいか。そして、子ども主体の体験へと発展する場づくりを目指すため、運営スタッフも様々な研修を受講したり、先進地へ視察へ行ったりと頑張っています。

第2回 講座「子どもの『やりたい!』を見守る地域の大人って?」

【日時】令和7年12月6日(土)14時~15時30分

【会場】有田町生涯学習センター北館4階 大ホール

【講師】小林 由枝 さん(よりみちステーション代表)

講師

 ※チラシ(第2回) (7254KB; PDFファイル)


この日は、子どもたちの活動を見守り、サポートする地域の大人などが一緒に参画できる場のつくり方や関わり方について学ぶ講座を開催しました。

講師は、武雄市で「子どもの居場所」を運営している「よりみちステーション」代表の小林由枝さんです。


はじめに、「チェックイン!ワークショップ」ということで、自分たちが中学生の頃の放課後に、何をしていたか振り返りグループで共有しました。年代によっても遊びの傾向があり、盛り上がっていました。


次に、今どきの中学生の生活の現状、子どもが育つ環境の変化により起きている様々な問題、また「子どもの権利」についてもお話しいただきました。「子どもの権利条約」は1989年に国連で採択された日本も1994年に批准しています。その中で、子どもは「保護の対象」だけではなく、力のある権利の「主体」だとされており、子どもの権利をベースに居場所づくりを進めていくと、より子どもにとっての「居場所」になっていくのではないかと述べられました。

会場の様子チェックインワークショップ

また、小林さんが運営されている子どもの居場所「よりみちステーション」の取り組みから様々な事例を紹介いただきながら、子どもたちと接する上で大切にしていることをお話いただきました。「子どもをほおっておく勇気」「子どもを信じて見守る」「(子どもが)安心して失敗できること」など、参加者の皆さんは「見守る」ことについて改めて考える機会となったようです。

参加者の声
  • 子どもたちのために大人が何をやるべきか、考えるきっかけになりました。

  • 横並びのプログラムを求めるのではなく、子どもが望むことができるプログラムを考えることを考えさせられました。

  • 自身の子ども時代と今の子ども達の過ごし方、遊び方について、あらためて違いがあること、自由がない、居場所が少ないことについて考えさせられました。

第3回「水曜のたまり場 ちょっと遊びまセンター」(後期)

 【日時】令和8年1月~3月 毎月第1・3水曜 15時~17時

【会場】有田町生涯学習センター北館4階 大ホール

【対象】有田町の中学生

【コーディネーター】有田町生涯学習センター職員

 ※チラシ(遊びまセンター後期) (157KB; PDFファイル)


10月から開催している「遊びまセンター」。後期の初回は2月に行う「遊びまセンター拡大版」で実施する「ぐるぐるパン作り」などの試作会を兼ねて行いました。

材料の計量から行い、生地をこね、串に巻きつけていくのですが、中々難しい様子。すると子どもたちは、「きりたんぽ風」にするなど自由にアレンジしていました。

ぐるぐるパン作り(計量) ぐるぐるパン作り(串に巻く)

会場横のベランダでは炭を起こし、自分で作った「ぐるぐるパン」やマシュマロを焼いて楽しんでいました。

炭でパンを焼く様子 炭でマシュマロを焼く様子

12月から参加者が激減していたのですが、12人の中学生が参加!この日は冬休み最後の日だったのですが、「宿題終わってない!」と言いながらも楽しんでいる様子がみられました。


試作会後の通常の遊びまセンターは、また2~3人という状態が続きましたが、一人でも来てくれる常連さんの存在も。そんな時はスタッフとカードゲームやバドミントンなどで遊び、少人数ならではの、コミュニケーションをとることができました。


また、新しい取組みとして、LINEで「オープンチャット」をはじめました。ここでは遊びまセンターの開催日やお知らせなどの発信をしています。

第4回「ちょっと遊びまセンター 拡大版」

 【日時】令和8年2月21日(土) 13時~16時

【会場】有田町生涯学習センター北館4階 大ホール

【対象】どなたでも(小学生・中学生・保護者など)

【コーディネーター】有田町生涯学習センター職員

 ※チラシ(拡大版) (706KB; PDFファイル)


最終回の第4回は、「ちょっと遊びまセンター拡大版」です。通常第1・3水曜日に中学生対象に行っている「遊びまセンター」を土曜日の午後に開催し、中学生に限らずどなたでも参加できるようにしました。

特に小学校高学年の子に、中学生になったら参加してもらおうという「たねまき」の目的も。

ぐるぐるパン作り(計量)炭で焼く様子会場の様子

通常の遊びまセンターで行っているゲームやスポーツに加えて、試作会で行ったように、ぐるぐるパンを作って炭で焼いて食べたりとイベント色を強くしました。

「放課後児童クラブ」や「子ども教室」への呼びかけの効果もあり、41名の小学生が参加。会場は子どもたちの楽しい声でいっぱいでした。

中学生の参加は残念ながら少なかったのですが、ボードゲームなどを楽しんでいる様子でした。

また、第2回の講座参加者の方がサポーターとして参加され、子どもたちの見守りを行ってくださいました。

アンケートに答えガチャを回す子どもたち 

参加した小学生には、「アンケートに答えると『ガチャ』を回してプレゼントがもらえるよ!」という特典付きでアンケートを行いました。「中学生になったら、また『遊びまセンター』で遊んでみたいですか?」という質問には64%が「はい」と回答。当初の目的の一つだった「たねまき」ができたようです。

ぐるぐるパン作りなど、自分で材料を計って生地を作り、炭で焼くという非日常の体験を楽しんでくれたようです。

引率していた放課後児童クラブのスタッフの方も、普段は見せない子どもたちの行動などに驚き、喜ばれていました。

参加者の声
  • パンを自分で作って自分で食べられるのがよかった

  • いろんなゲームや遊び道具があって楽しかった

  • あまりパンを作ったことがないから嬉しかったし楽しかった

  • みんなで遊んで楽しかった

講座を終えて

一連の講座を終えて、スタッフでふりかえりを行いました。

それぞれが感じた今回の講座によって生まれた成果と課題について意見を交わしました。

  • 「たねまき」ができた(場づくり、地域の人、保護者に取組みを知ってもらえた)

  • 「中学生の居場所」を定期的に開催できて、「地域」との「かかわりしろ」ができた

  • 新しいツール(LINEオープンチャット)の開設ができた

上記の成果が挙げられた一方で、下記のような課題が挙げられました。

  • 中学生とのコミュニケーション(距離感の取り方、声掛けの仕方、声の拾い方、仕掛け方)

  • 効果的な広報(方法、タイミング、オープンチャットの活用)

今後の展開としては、水曜日の遊びまセンターは継続しつつ土曜日の「遊びまセンター拡大版」の定着を図り、多世代を巻き込み地域の人に取組みを知ってもらいたいなど、すでに構想が膨らんでいます。

「けれど、そこにいたるには子どもたちと対等な信頼関係を築くこと。仲良くなることが何より必要だと感じた」と静かに話される姿に、有田町さんの本気と熱意を感じました。


講座は終わりましたが、当初から「担当者が変わっても継続できるカタチで始めたい」とおっしゃっていた有田町さん。今後の活動に注目し応援しています。

「水曜のたまり場 ちょっと遊びまセンタープロジェクト」に、ご協力・ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。

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