令和5年度生涯学習関係職員実践講座(地域支援編2)報告
佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編、ステップアップ編、地域支援編 各2回)を行っています。
今年度は「With地域を考える編」と「ICTを活用した学びと情報の伝え方編」の2つのバージョンを、それぞれ 基礎編、ステップアップ編、地域支援編の3回を通して、段階的に深めていく連続型の講座として展開しました。
地域支援編2 ICTを活用した学びと情報の伝え方編
今さら聞けない eスポーツってなぁに? 令和6年3月6日(水)13時30分~16時30分
地域支援編2「ICTを活用した学びと情報の伝え方編」では、興行としての面を持ちながら、年齢やハンディキャップ、世代間の垣根も超えて交流できるツールとして大注目のeスポーツにスポットを当て、どうしたら住民の学びと交流の機会として提供していけるのかをみんなで考えてみました。
eスポーツに精通している3人の講師をお招きし、アバンセと鳥栖市役所大会議室の2会場をオンラインで結んでの開催です。
チラシはこちら (742KB; PDFファイル)
講師:左 中島 賢一 氏≪福岡eスポーツ協会会長/西日本電信電話(株)イノベーション戦略室ソーシャルプロデューサー/日本経済大学特任教授≫オンライン登壇
右 宮副 響 氏、野口 凌 氏≪eスタジアム(株)ストア統括部 eスタジアム佐賀≫
前半の講義では、全国をフィールドに多角的な視点で「楽しい」を事業と結び付けて、eスポーツなどの普及促進に向けた活動をされている中島 賢一さん(福岡eスポーツ協会会長/西日本電信電話(株)イノベーション戦略室ソーシャルプロデューサー/日本経済大学特任教授)にオンラインでご登壇いただき、eスポーツの基本的なことからその可能性に至るまでお話しいただきました。
中島さんは、eスポーツが近年急速に伸びている産業であることを市場規模や認知度、競技人口などのデータで示し、その他にも2019年の茨城国民体育大会の文化プログラムで初めて採用されて以降、2024年佐賀県国民スポーツ大会でも採用されるなど、注目を浴び続けていることを伝えられました。
また、ハンディキャップに関わらず参加できるため、高齢者施設など様々な場所で活用されるなど、社会の課題解決のツールとして確実に生活の中に浸透していっていることも伝えられました。
中島さんが携わったたくさんの事例から、eスポーツが地域に笑顔をもたらし、コミュニケーションを増やすツールとなり得ることを学び「うちの地域にも取り入れたい気持ちに変わった」と話す受講者もいました。
後半の実技では、県内各地で「eスポーツ×教育×福祉」の新たな可能性を熱く伝え、eスポーツの文化発展の寄与を目指して普及に努められている宮副 響さん、野口 凌さん(eスタジアム(株)ストア統括部 eスタジアム佐賀)に各会場でご指導いただきました。
宮副さん、野口さんはゲームの内容やコントローラーの扱い方、勝つためのポイントなどデモンストレーションを交えながら説明されました。
「まずは触ってみましょう!」との講師の合図で、各会場2名ずつが順番に体験していきました。
「eスポーツは初めて!」「久しぶりにゲームコントローラーを持った!」という受講者の皆さん。最初は恐る恐るだった表情が次第に笑顔に変わっていきます。その様子を見守る周りの皆さんも笑顔となり、会場全体が盛り上がっていきました。
総当たり戦や、チーム戦を体験した受講者からは「ゲームでこんなにも心が動かされるのかと、自分自身への気づきがありました」との声も上がり、自らが体験することでその効果を知り、事業や地域での活用のイメージがつかめた様子でした。
最後に当生涯学習センター事業部長の北村より「ICTを活用した学びと情報の伝え方編で得た新しい広報手段やICTのスキルを、是非皆さんの地域に活かしていってください」とエールを送りました。
アンケートより(一部抜粋)
- 実際に体験してみたので、eスポーツを利用した事業のイメージがしやすくなりました。
- 社会教育の観点から考えると、年齢や障害も問わず誰もが楽しみ交流ができる可能性があると思いました。
- eスポーツは楽しみながらできて、かなり頭の体操になると思いました。また、チーム戦により交流や一体感が生まれることを体感しました。
- 実例も踏まえて紹介していただいたので、とても参考になりました。
- 遊びと思えることも社会教育のツールとなり得ると、視野が広くなったように思います。