令和4年度生涯学習関係職員実践講座(ステップアップ編2)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編、ステップアップ編、地域支援編)を行っています。

今年度は初の試みとして、「課題解決支援おうえんBOOK(※1)活用編」「ICTを活用した新たな学びの在り方を考える編(※2)」の2つの連続性を持たせたテーマで実施!その様子をご紹介します!

  • (※1)課題解決支援おうえんBOOKとは…市町、公民館等、佐賀県立生涯学習センター(アバンセ)の3者協働で地域の課題解決に取り組んでいる「課題解決支援講座」の10年間、31地域の試行錯誤をぎゅっとまとめた冊子。令和4年3月発刊
  • (※2)ICTを活用した新たな学びの在り方を考える編…佐賀市地域振興部公民館支援課との共催で、佐賀市立春日公民館を会場に3回連続で開催します。


ステップアップ編2 ICTを活用した新たな学びの在り方を考える編

「公民館チャレンジ!スマホで動画をつくろう」令和4年11月9日(水)10時30分~16時00分

チラシはこちら (1108KB; PDFファイル)


コロナ禍の中、社会全体でICTを利用した取組みが普及し、生涯学習・社会教育においてもオンラインを活用した講座やイベントなど、学びを止めない様々な活動が各地で展開されています。

そこで「ICTを活用した新たな学びの在り方を考える編」の2回目は、佐賀県の公民館等職員が動画作成のスキルを身につけ、公民館やまちづくりセンター等でのオンライン活用への意識を高める講座に取組みました。

昨年度、県民対象に開催した「スマホで動画づくり講座」で、楽しくわかりやすい指導をしていただいた『山本卓さん』を再び講師にお迎えしての開催です。


講師の山本さん


講師:山本 卓さん(合同会社Light gear代表)

「動画づくりのいろはを学ぶ」

オンライン環境や機材が揃っていない公民館やオンラインは苦手という職員もいる中、多くの人が持っている『スマートフォン』があれば、アプリを利用して動画をつくることができます。『自分で動画をつくることができる!』という自信とスキルを身につける前に、まずは動画の必要性から動画づくりの流れまでの基礎知識をじっくり学びました。

講座のはじめに私たちがグループ紹介やアイスブレイクをしていた数分の間に、パパっと会場の様子をショート動画に作成された講師の山本さん。「今、動画編集はこんな短い時間で簡単にできます。公民館の情報などもサクッとつくることができるようになるので、楽しんで学んでください」と呼びかけられ、講座がスタートしました。

アイスブレイクの様子

講師の山本さん

会場の様子


山本さんは「動画は困りごとを解決してくれる先生です。相手の知りたいことや調べたいことをカタチにしてつくることを大事にして欲しい」と話され、最近は短い時間にまとめたショート動画が主流になってきていることを紹介されました。端的に伝えたいことをシンプルにまとめる難しさはありますが、情報が溢れる時代ならではのニーズとなっているようです。

そして、動画をつくる時には楽しさを伝えることに加え「観てくれる相手のために『何を伝えたいのか、どう行動を起こしてほしいのか』ということを思い描きながら取組むことが大切です。一方通行ではなく、相手に寄り添ってあげることのできる動画提供を心がけて」とアドバイスされました。

また、公民館でどんな動画をつくればいいのか悩んだ時は、イメージに近い動画を探して、完ぺきな「ものまね」を目指すのも一つのやり方であること。そして、それを徹底的に分析することで、地域性や自分の独創性が掛け合わせられ、そこから新しいオリジナルが生まれてくると話されました。


前半はこの他、スマホでオシャレな動画にするテクニックやカメラワークなど、実践に使えるポイントを伝授していただきました。


「60秒動画 つくって発信!」

後半のはじめは企画書づくりからスタートしました。『公民館から発信したい動画って何』をテーマに、『誰に・何を』そして『動画を観てくれた人の何を助けてあげられるのか』という点を具体的に考えていきました。

講師の山本さんはグループの話し合いにも同席され、それぞれの声に耳を傾けながら参加者との交流も図られていました。

企画書づくりのワークを通して、伝えたいことを明確に言葉にできることで発信力は変わってくることや、動画への思いを積み重ねていくことでクオリティが高まることを学びました。


ワークの様子

ワークの様子



企画書づくりを学んだ後、動画編集に必要な撮影に入りました。参加者のみなさんは、前半に学んだカメラワークを駆使しながら、会場の春日公民館外観やロビー、図書コーナー、事務室など、いろんな風景の撮影に取組まれました。


ワークの様子ワークの様子ワークの様子








撮影の後はいよいよ動画編集の時間です。講師の説明にあわせてアプリを操作していきます。途中わからなくなったところはグループのメンバー同士で教え合いながら、真剣にスマホに向き合う参加者のみなさん。山本さんも会場をまわりながら一人ひとりの『わからない』に答えられていました。


ワークの様子

ワークの様子

ワークの様子









ワークの様子ワークの様子ワークの様子









撮影した素材をカットしてつなぎ合わせ、音楽やテロップをつけて一つの動画をつくり上げました。


講師の山本さん自身のこれまでの学びをぎゅっとまとめて伝えていただいた今回の講座。撮影や編集の技術はもちろんですが、動画を観る人達の未来にどうつながるのかを描いて掘り下げていく『企画づくり』がとても大事なことを学ぶことができました。参加者からも「企画づくりは動画撮影以外にも大変役立つ内容だった。これからの公民館の仕事に活かしたい」との声があがっていました。

最後に山本さんは「楽しんで撮影することが一番!これから自分が伝えたいことや見て欲しいことなどをたくさん発信してください」とエールを送られました。


講師の山本さん、参加いただいたみなさん、お疲れさまでした!

県内の公民館等からの楽しい動画発信を期待しています。

参加者の声(アンケートより抜粋)

・写真を撮るアングルなど、とても勉強になり、館報をつくる時にも役立ちそうです。動画編集は何回も繰り返し復習しないと忘れそうです。早速、自分の公民館の動画をつくってみたいと思います。

・難しいと一歩ひいていた動画が、意外と手軽につくれることがわかりHPに活用したいです。たくさん使ってスキルアップを目指したい!

・公民館での講座の幅が広がります。色々なことができると思いました。

・行事や講座の動画撮影をやってみようと思います。公民館でもSNS発信が必要だと思いました。

・事業の広報で活用していきたい。(サークル発表会など)

・公民館の紹介動画を作成したいと思います。

・苦手でしたが活用させていただきたいです。もっと勉強してよい物をつくりたいです。

・職場でつくって流してみたいと思いました。公民館の玄関で流したらみなさん見てくれると思います。


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