令和4年度家庭教育支援者リーダー等養成講座
家庭教育支援者リーダー等養成講座(支援者養成講座) 第3回報告
親×子×支援者 支えあい学びあい育ちあう支援をめざして
支援者養成講座は、家庭教育・子育て支援に関わる活動経験が3年以内の方、また、これから活動したいと考えている方を対象とした連続3回講座です。
様々な職種や経験を持つ皆さんと一緒に、支援者として心に留めておきたい大切なことを学び、親・子・支援者 それぞれとの関わりを軸に、支えあい 学びあい 育ちあう支援について考えていきました。
チラシはこちら (1196KB; PDFファイル)
第3回 「親×子×支援者 みんなで育ちあうために」 1月12日(木)開催
講師:田口 香津子(アバンセ館長)
とうとう連続講座の最終回となりました。
会場では「久しぶり!お元気でしたか?」と1ヶ月ぶりの再会に、あちらこちらで笑顔を咲かせる受講者の姿がありました。講座開始前からいい感じです。
講師の田口香津子アバンセ館長は急遽オンラインでの登壇となりましたが、意表をついた明るい登場の仕方と、受講者が作り出す居心地の良い会場の雰囲気のおかげで、オンラインと会場という距離感をまったく感じないスタートとなりました。
ふりかえり
まずは、手持ちの資料や会場のワークシートも参照にしながら、スライドショーで過去2回のふりかえりをしました。
家庭教育支援に関する知識や、支援者としての大切な視点や心構えを改めて確認したうえで、自分自身を大切にできる時間や場所の大切さなど、様々な視点から「支えあい学びあい育ちあう支援」について考えてきました。
意欲も感受性も高い受講者の皆さんの集大成として、これからのワークショップで「親×子×支援者 みんなで育ちあうために」さらに深めていきます。
ワークショップ
今回のワークショップは「インシデントプロセス法」の応用編です。
ある保育の現場での事例を、時系列でたどりつつ、事例提供者(田口館長)からの段階的な情報の追加によって、その事例に関わる人たちの状況を把握していきます。その途中で田口館長が投げかける質問に対して、自分が当事者であったならどう考えるか、また、どう答えるのかをじっくりと考えていきます。
田口館長が投げかける質問は、親や子、保育の現場の支援者など、多角的な視点から物事を捉えるものでした。
グループワークの後、グループ代表の発表による全体共有で、より多くの気づきを得ることができます。
どのグループからも「親や子どもを理解するために先入観を持たない関わり方をすること」や「親に寄り添い本音を引き出すことを大切にしていきたい」との意見が出ていました。
また「子どもに向き合う母親が前向きになれるように、支援者としておごりがないよう共感しながら支えていきたい」と、気持ちを新たにされた方もいました。
田口館長はまとめとして「欲しい情報が必ずしも入手できないのが『現場』だが、事実と推測をきちんと区別することで行き違いを減らすことにつながる」「支援を必要とする人の存在そのものを肯定する『エンパワメント』の視点も大切」などを示されました。
いつもとは違う手法でのワークショップでしたが、親、子、支援者、それぞれの視点からじっくりと考える時間となったことが、アンケートからもうかがえました。
最後は、仕事や家庭のことをやりくりしながら学び続けた皆さん自身と、想いを同じくする受講仲間へのねぎらいの拍手で講座を終えました。皆さん大変お疲れさまでした!
修了証交付
講座終了後、熊﨑アバンセ副館長より、全日程受講された19名に修了証が手渡されました。
交付された皆さん、おめでとうございます!
「多くのことを知り、深く考えた分、修了証がとても重く感じます」と言われる方もいました。
それぞれの想いを胸に、今回の学びが皆さんの活動の場で活かされることを願っています
受講者の感想から(一部抜粋)
・ワークショップでは自分が気づかなかった視点にハッとさせられました。
・今日の事例はとても難しかったですが、支援者として自分を振り返るところがたくさんありました。
・いくつかの段階に区切って話し合えたことや、みんなの意見を共有できたことでとても学びになりました。
・支援者として再確認することも多く、今後も学んだことを意識して相手の良さを引き出せる支援を心掛けていきたいと思います。
・たくさんのことを学びました。答えはひとつではなく、一人ひとり違うこと、自分に余裕をもつことの大切さを忘れずに今後取り組んでいきたいです。