家庭教育支援者リーダー等養成講座

家庭教育支援者リーダー等養成講座第7回報告

今年度の家庭教育支援者リーダー等養成講座のテーマは「Withコロナ親子への支援のカタチを考える」です。日常生活を含む多くの活動が様変わりしたコロナ禍の中では、密や接触を避けるなどの新しい生活様式が求められるなど、その多くがこれまでに経験したことのない事ばかりでした。

それは家庭教育・子育て支援の現場でも同じで、活動に取り組まれている皆さんにとっては模索の一年だったようです。その想いを持ち寄って、みんなと一緒にwithコロナの中での「それぞれの支援のカタチ」を考えていきました。 

   

第7回 公開講座 私の家庭の〈小さな文化〉づくりを応援する

日時:令和339() 1330分 ~1530

講師:汐見 稔幸さん(東京大学名誉教授・日本保育学会会長・白梅学園大学名誉学長)

     

今回の公開講座は、汐見稔幸さん(東京大学名誉教授・日本保育学会会長・白梅学園大学名誉学長)を講師に迎え「私の家庭の≪小さな文化≫づくりを応援する」をテーマにお話しいただきました。東京の汐見さんとアバンセホールをZoomでつなぎ、受講者はホール会場で聴講。さらに多くの家庭教育支援関係者への学びの機会の提供となるように、期間限定でYouTube限定配信のハイブリッド型で開催しました。

【講師】汐見 稔幸さん(東京大学名誉教授・日本保育学会会長・白梅学園大学名誉学長) ※Zoomで登壇


汐見さんは最初に、コロナ禍の中で浮かび上がってきた問題について、具体的な数値を示しながらお話しされました。そのうえで支援者に必要な視点やスキルに触れ、先進的な取組みをされている事例を交えながら、支援が必要な人へ支援を届けるためのアウトリーチの必要性を説かれました。

   

 【ホール会場の様子】

講演のタイトルにもなっている「家庭の≪文化≫」とは、多くの人が持っている子どもの頃の楽しかった思い出や、心のふるさとになっていることだそうです。汐見先生は≪文化≫づくりの楽しいイメージの例をたくさん示され「コロナ禍で家族の時間が増えたことをチャンスと捉え、我が家らしい≪文化≫づくりをする家庭が増えていくように情報を広げましょう」と語りかけられました。

 

さらに受講者からの質問にも答えていただき、その中の「寄り添う支援者になるために大切なことは?」との問いには「支援の原点を見つめ直し、いろいろなことに取り組んでみてください」とアドバイスをされました。

他にも、教職員や保育者のエコロジカルな学び場として汐見先生が建設に関わっている「ぐうたら村」についての質問には、スライドを用いて楽しく詳細に説明され、会場からは笑い声があがっていました。 


最後に受講者へ向けて「コロナ禍を一つのきっかけとして捉えて、一人ひとりが生まれてきてよかったと思える社会を真剣に考えて、そして前の社会よりもいい社会を作っていくことに挑んでください」とエールを送られました。

  

【配信の画面】

感染症拡大防止のため、ホール会場は検温、手指消毒、マスクの着用、間隔をあけた配席にし、オンラインでは定員を設けず、遠方や子育て中の方、感染症が心配な方なども、都合の良い時間に自宅で受講できるというメリットがあり、コロナ禍でも安心して学べる環境が整いつつあることが実感できました。

 

 講座の感想(アンケートより一部抜粋) 


【ホール会場アンケートから】

・まずは家庭から文化づくりのテーマを見つけて取り組み、職場へと広げてみようと思います。

・コロナ禍での子育て支援の在り方について、多くのヒントが得られました。

・コロナの感染防止対策ばかりに気をとられていたことに気づきました。

・「ぐうたら村」素敵です!楽しみです。

【オンライン視聴アンケートから】

・汐見先生の貴重な話をオンラインという形で聞けて良かったです。これから必要とされる支援を小さいことから始めて、まずは我が家の文化から作っていきたいと思います。

・コロナ禍での実態と問題点を具体的に知ることができ、その中で、自分の立場でできる子育て支援をふりかえる機会になりました。

・子育て支援の原点を改めて見つめ直しました。家族の文化を大切にすることや、自然との共生のなかで生きること、教育や保育の在り方など、多くの気づきと学びがありました。

・コロナ禍での問題を様々な角度から分析され、具体的な支援策まで分かりやすくお話しいただきました。

・イヤホンを付けて集中して聴きました。講演の内容が良かったので2時間が短く感じられました。

・住んでいる地域を問わず、遠方の講師の話が聞けるオンライン講座はとてもいいと思います。

・たとえオンラインでも、小さい子どもがいるとオンタイムでの参加はできないので本当に助かりました!

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