令和7年度 政治参画セミナー【連続講座】第1回を開催しました
「私たちが考える 私たちのくらしのこと」(全3回)
ジェンダーの視点から政治と暮らしのつながりを考えるために、「私たちが考える 私たちのくらしのこと」をテーマに、連続3回の講座を開催しました。
【第1回】どうかかわる?私と政治
(10月26日 日曜日 13時00分~15時30分)
第1回では、福岡大学法科大学院教授の井上亜紀さんを講師に迎え、女性の政治参画の現状や女性議員が少ないことの問題点及び要因、また、女性議員の増加がもたらすものや女性議員を増やすための方法などについて学びました。
まず、日本における女性の政治参画の現状について、国会や地方議会に占める女性議員の割合や、男女の格差を数値化した世界的な指標である「ジェンダー・ギャップ指数」(GGI)を示しながら説明されました。日本における女性議員の割合はとても低く、そのことが、ジェンダー・ギャップ指数の順位の低さに大きく影響していることがわかりました。
有権者の半分が女性であるにもかかわらず、政策方針決定の場が男性に偏っている現状は、社会の多様な意見を反映する社会的代表として、歪みが生じていると述べられました。女性議員の不足は、家庭政策や教育・環境政策など、生活に密着した課題の優先順位を下げる要因となっているとのことでした。
女性議員が少ない要因として、私生活を犠牲にした長時間労働など「男性中心の政治風土」や、家事・育児等の負担が女性に偏っていることなどを挙げられました。
また、能力があっても、女性に多いとされる「インポスター症候群」(※1)などの心理的な障壁も影響しているとのことでした。
次に、女性議員の増加がもたらすものとして、女性の比率がある一定の割合を超えることで、初めて政策決定に影響を与えられるようになり、それにより政治が身近なものになり、投票率の上昇やさらなる女性候補者の輩出にもつながるような好循環が期待されるとのことでした。
そして、女性議員を増やすための具体策として、環境整備と人材育成、クオータ制(※2)の導入などが挙げられました。クオータ制については、逆差別などの反対意見もあるが、導入しているフランスや韓国などの例を見ると、効果は一目瞭然であると述べられました。
講義後は、「生きやすい社会になるために不可欠なことと実現方法」および「クオータ制義務化の是非」について、グループごとにそれぞれの考えを出し合い、理解を深めました。
最後に、「女性議員」という言葉そのものが不要になることで、性別を意識せずに、誰もが当たり前に政治に参画できる社会になることが理想的であると締めくくられました。
(※1)他人からの高い評価に対して、「そんな能力はない」「運がよかっただけ」「本当は能力がないと見破られてしまう」などと否定的にとらえる状況を指す。
(※2)政治分野においては、議会の議員や候補者の男女比を、あらかじめ一定の割合に割り当てる仕組みのことを指す。
【参加者の声】※一部抜粋
- 政治の世界は、年功序列、男性優位の社会で「そういうもの」と思っていましたが、女性議員の数が少ないことで生じる問題など、わかりやすく説明していただきよかったです。
- クオータ制は、女性の議員が圧倒的に少ない現状では必要だと思います。「普通の感覚をもった人」が議員になり、制度を変えてほしい。
- 議員に女性の数を増やすことも、法律で義務化すべきなのか、もっと他の支援をしていくべきなのか、私の中で意見がまとまりませんでしたが、今後のセミナーで参加者の皆さんと交流し、何かつかめればと思います。



















