令和6年度「市町男女共同参画担当職員基礎研修」を実施しました
佐賀県立男女共同参画センターでは、県内の市役所や町役場で男女共同参画行政を担当する職員を対象に、年間2回の研修を企画しています。今回は男女共同参画行政に関する基礎的知識を学ぶ研修を実施しました。
今年度は、「男女共同参画社会基本法」の公布・施行から25年を迎えることから、この基本法がめざす男女共同参画の基本理念を再確認し、社会に残るジェンダー格差の解消をめざす政策の必要性について考える機会として実施しました。
講師には、中央学院大学現代教養学部 准教授の皆川満寿美さんをお迎えし、前半の講義では、「男女共同参画基本法から25 年、自治体で求められる男女共同参画の基礎知識」と題し、市町で取り組む男女共同参画行政の基本的な視点やその方法について、豊富なデータと他県の事例を交えてお話いただきました。
はじめに、ジェンダー格差が残る日本の現状や、「男女共同参画社会基本法」の公布・施行に至るまでの国際的なジェンダー平等をめざす取り組みや考え方について説明され、日本もその国際的な潮流の中で男女共同参画社会をめざしていることを再確認するお話をしていただきました。
自治体の男女共同参画審議会会長を歴任し、自治体の男女共同参画行政の現状にも精通されていることから、他県の自治体の取り組みを例に、ジェンダー主流化の進め方や男女共同参画計画の効果を高める方法などをご紹介いただきました。佐賀県内の現状についても、データを用いてご紹介いただき、参加者が、自治体として取り組むべき課題に気づき、学ぶ機会となりました。
後半では、各市町の男女共同参画の課題やジェンダー格差を考えるワークショップを実施しました。前半の皆川さんの講義から学んだ視点を生かし、日頃直面している課題やジェンダー格差の改善策について、他の市町の取り組みをお互いに学びつつ、情報共有する時間となりました。
最後に、皆川さんからは、「みなさんが、市役所や町役場と所属する組織は違っていても、同じ仕事をしている参加者同士がつながることも大事で、同じ仕事をしている仲間として情報共有していくことが、より男女共同参画行政を進める力になる」と励ましの言葉をいただきました。
*令和6年5月29日(水)実施
(参考)令和6年度「男女共同参画担当職員基礎研修」チラシ (647KB; PDFファイル)
【参加者の声】(一部抜粋)
- これまで学んでこなかった男女共同参画に関する世界的な歴史の流れを分かりやすく伝えていただき、世界的な流れの中から日本がいかに遅れているか、そしてその「遅れている日本」を作っている一因に自らがなっていないかを考えました。
- 基本を学ぶことができて他市町との意見交換もできてよかったです。
- 自市の立ち位置が確認できた。これまでの流れ、世の中の動きを確認できた。自分の進む方向が分かった。
- 4月から男女共同参画について業務を担当することになり、分からないことだらけだったが、基礎を学べたことが良かった。