令和5年度 政治参画セミナー【公開講座】を開催しました
DJマユミが語る 自分と向き合うということ~社会と、政治と、ジェンダー平等と~
佐賀県立男女共同参画センターと特定非営利活動法人女性参画研究会・さがの主催で、「政治参画セミナー」【公開講座】を開催しました。
講師には、法学者で、メディアでも活躍されている、谷口真由美さん(佐賀女子短期大学客員教授)をお迎えし、社会のこと、政治のこと、ジェンダー平等について語ってもらい、みんなで社会にツッコミ続ける方法を考える機会としました。
- 日時:令和5年11月26日(日)14時00分~16時00分
- 会場:アバンセ 1階 ホール
- 主催:佐賀県立男女共同参画センター、特定非営利活動法人女性参画研究会・さが
- 協力:佐賀県女性議員ネットワーク、佐賀女子短期大学
【講演】
「DJマユミが語る 自分と向き合うということ~社会と、政治と、ジェンダー平等と~」
講師:谷口真由美さん(佐賀女子短期大学客員教授)
谷口真由美さんにご登壇いただきました、講演の一部をご紹介します。
講演では、ご専門の「日本国憲法」の条文、第14条(法の下の平等)や第13条(幸福追求権)を例に、暮らしの中で残る、性別役割分業や無意識の偏見など、家庭の中のことが社会構造の問題であることを教えていただきました。例えば、「女性は家事・育児、男性は仕事」という実態や無意識の偏見があると、女性に家事・育児の比重が大きいのが当たり前、男性は仕事でしんどいのが当たり前となってしまい、その結果、個人の能力に関わらず、社会の中で女性の活躍の場が少ない、「しんどい」と口に出せない傾向がある男性の自殺率の高さ、ひいては、大学進学率の男女差につながっていることを、統計データをもとにお話いただきました。
女性が、社会の中で意思決定の場、例えばPTAや挨拶をする場など立場や経験を重ねていくことで、その立場にふさわしい能力を身につけていく、ひいては、女性議員も増えていくことにつながること、それを支える人を増やしていくことの大切さについても教えていただきました。
【質疑応答】
事前に参加者の皆さんから寄せられた、谷口真由美さんへの質問やメッセージを交えながら、「私たちの暮らしと政治」について考えました。
質問に答えていただく中で仰っていたのは、「教育の大切さ」でした。学齢期の若い世代だけでなく、大人も、無意識の偏見に気づく学びを続けてほしいということです。「おかしいな?」と気づいたら、男女を入れ替えて考えてみること、性別を理由にした不自由な思いや機会の不平等をなくしていくこと、若い世代に引き継がないためにも、無意識の偏見に気づく学びや教育の大切さを、重ねて参加者に呼びかけられました。
【参加者の声】(一部抜粋)
- 日本国憲法で主語を「私」に変えて…というお話、選挙に行くだけで、投票した議員さんを通じて行動していない、ということが胸につきささりました。「関心があります。見てます。」という行動を示そう!と思いました。
- 「大日本憲法の時代を生きている」という視点は目から鱗でした。変えていくためにも女性議員が増えていくことが必要だと感じました。
- “政治”を正直他人事と考えていましたが、今日お話を聞き、“自分事”として考えることができそうです。
- データで見る数字を見るにかぎり、明確になりました。女性議員を増やし、女性の声を議会に届ける必要性を感じました。
(参考)令和5年度政治参画セミナー【公開講座】チラシ (2457KB; PDFファイル)