令和5年度「地域で活躍する女性のためのセミナー」を開催しました
はじめの一歩 ~できることからはじめよう~
女性の地域活動への「はじめの一歩」を後押しするために、女性が地域で活躍することの大切さや固定観念・先入観に囚われないコミュニケーション等を学ぶ全3回のセミナーを開催しました。
【第1回】「学びから気付きへ ~私らしく踏み出そう~」
講師:井上 智美さん(CREER代表、キャリアコンサルタント)
(10月22日 日曜日 アバンセ第3研修室)
第1回のセミナーでは、男女共同参画の視点で社会を観るために、男女共同参画基本法などに触れながら、講師の井上さんご自身の仕事や家庭のこと、地域活動の話を交えて、女性が地域で活躍することの大切さと社会の中のジェンダーバイアス(性別による無意識の思い込み)について学びました。
井上さんは、福岡県男女共同参画センターで働いたときに男女共同参画と出会ったことで、自分の中にある「男性は仕事、女性は家事」のような固定的性別役割分担意識に囚われていたことに気付き、子育て中に正社員の仕事に就くことができずにモヤモヤとしていた気持ちが、個人の問題ではなく、社会の問題であることに気付くことができたと話されました。
この男女共同参画との出会いが人生の転機となり、子ども会の会長へ自ら立候補したり、地域コミュニティ団体「CORAL」を同世代の仲間と立ち上げたりするなど、新しいことに積極的に挑戦してきたとのことでした。現在は、公的機関で契約相談員としてシニアを対象にした再就職支援に従事する傍ら、副業として「CREER」(クレール)を立ち上げ、男女共同参画に関する講師を務めるなど、今も挑戦し続けているとのことでした。「勇気を出して一歩踏み出してみると、そこで刺激し合える仲間と出会い、不思議とその先にチャンスがやってきた。自分を信じて、仲間を信じてやってみること。その一歩がきっと未来を創っていくのではないか。」と述べられました。
グループワークでは、性別に関する「こうあるべき」の考え方に違和感を抱いた経験を出し合い、そのような性別による無意識の思い込みをなくすために、自分たちに何ができるのかを考えました。
最後に井上さんは、「地域や職場の中で、自分の心に沸き起こった違和感を見過ごさずに、それを言葉にすることによって共感してくれる人が現れる。そして、『やっぱりおかしいよね』と思うことを、みんなと一緒に言葉に出して行動していくことが、世の中を変える一歩目になるのではないか。」と述べられ、「リード・ザ・セルフ」(まず自ら始めよう)という言葉を参加者の皆さんに送られました。
【参加者の声】アンケートより(一部抜粋)
- ジェンダーに関することが、自然に個人を尊重する流れになっていけばいいなと思います。
- 次回も楽しみです。佐賀での女性活躍がさらに推進していけばと思います。
- チャレンジを次々とされて活躍されている井上さんのお話を聞いて、「私にはできない」と決めつけてあきらめるのではなく、自分自身も行動したいと思いました。