令和4年度政治参画セミナー 公開講座を開催しました

「わたしが始める!わたしサイズの政治参画」

わたしたちが暮らしの中で感じるモヤモヤを声にして、社会や地域、わたしたちの未来を変えるアクション(行動)につなげましょう!

政治分野のジェンダー平等実現のための活動をしている能條桃子さん(一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN代表理事、FIFTYS PROJECT代表)を講師にお迎えし、わたしサイズで始める政治参画の方法をみんなで学ぶセミナーを開催しました。


*日時:令和4年11月3日(木・祝)13時30分~16時00分

*会場:アバンセ4階 第1研修室

*開催方法:会場(対面)、録画配信(令和4年11月16日~11月30日配信)


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講師:能條桃子さん

(一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN代表理事、FIFTYS PROJECT代表)


 能條桃子さんからは、前半は女性蔑視発言をきっかけに署名活動したことやNO YOUTH NO JAPANやFIFTYS PROJECTのこと、モヤモヤを声にしてつなげていくことの大切さなどをお話いただきました。後半は、暮らしの中で感じるジェンダーに関するモヤモヤや社会の中で変えていきたいことをグループで話し合い理解を深めていきました。

 

前半の講演の一部をご紹介します。

 

★署名活動について

森喜朗元東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の「女性が入る会議は時間がかかる」という女性蔑視発言をきっかけに、友人たちと一緒に、処遇の検討と再発防止を求める署名活動を立ち上げられた能條さん。15万筆を超える署名を集め、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会へ提出した時に、個人への批判ではなく、社会の問題として扱い、SNSの声を可視化して、声を上げると聞いてくれる人がいる、自分が動き出したら、社会が変わるという実感を得られたそうです。

 

★NO YOUTH NO JAPANについて

「若者が声を届け、その声が響く社会」をめざし、「参加型デモクラシーをカルチャーに」というビジョンを掲げ、立ち上げられたInstagramメディア「NO YOUTH NO JAPAN」。気軽に政治の話を話せることをめざしていて、そのきっかけは、デンマークへの留学。デンマークでは、選挙はお祭りのようにワクワクするもので、生活の中でも社会の一員として声を上げる民主主義の文化が根付いていて、若者が積極的に参加していることに、日本との違いを感じたとのことでした。

候補者も選挙を手伝う人も若者が多くいて、若い世代の政治家や女性の政治家が多く、何より、女性首相が誕生したことがニュースにならない、当たり前のこととして受け止められているそうです。

政治は中立がカッコイイと思われがちだが、スタンスを持つことが必要であることもお話いただきました。

 

★FIFTYS PROJECTについて

「#なんでないのプロジェクト」の活動をしている福田和子さんと一緒に、20代30代の立候補する女性を増やして、横につないでみんなで支える活動を立ち上げられました。立候補しない人たちでも、投票以外にできることがあることを伝えていきたいという思いや、日本の社会をもう少しどうにかしたいという思いを持っていて、一人では行動に移すのが難しいところを横につなげていきたいという今後の活動についてもお話いただきました。

 

★ジェンダー平等について

視点の共有として、1つは、男性も男性中心社会の被害者であることの認識が広まって欲しい。ジェンダー平等について考える時、女性管理職比率や女性政治家比率など男女のバランスがジェンダー平等のメインとなりがちですが、公正な社会に向けて包摂が必要です。各個人の問題ではなく、社会構造の問題であり、女性の生きづらさを作っている問題だけでなく、男性の生きづらさを作っている問題も解決するような、社会として健全にみんなが生きやすい社会にしていきたいと語られました。

 

★知って、スタンスを持って、行動する

若者は、社会課題への認識も広がり、関心があり、何かしたいと思っている人がたくさんいる一方で、各地域のジェンダー平等の動きにいるのかというと見えてこない現状もあります。若い世代が、ジェンダー平等の取組とつながっていないという問題意識を持っていて、みんなが一緒に活動していく必要はなく、緩やかにつながっていけば、もっともっと大きな動きにつながっていくとの考えをお話いただきました。

 

最後に、社会を作っているのは、私たちです。モヤモヤを口に出して、自分が生きたい社会はどんな社会かを考えてほしいとのメッセージをいただきました。


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【参加者の声】

  • 大変濃い内容でしたが、能條さんのお話がとても聞きやすくて、あっという間に感じました。グループで議論を深めることができてよかった。こうした場にもっと男性にも興味を持って参加してもらえるよう考えていけたらと思いました。
  • 班で自分のモヤモヤや意見を言い合えるのは、「自分の考えや思いは間違っていないんだ」と思えたり、知識を増やすことができたりできるから。
  • 難しい話をされると思い、ついていけるか不安でしたが、身近な話題から連想した内容などがあり、とても分かりやすかったです。
  • 能條さんのストレートなことばが「伝わることば」だなと感じながら聞き入っていました。あたり前のことやおかしいと感じることを安心して言葉にできる社会でありたいと願います。

令和4年度政治参画セミナー 【公開講座】「わたしが始める!わたしサイズの政治参画」チラシ (663KB; PDFファイル)


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