令和3年度「九州・沖縄地区男女共同参画センター等会議」を開催しました

九州・沖縄地区男女共同参画センター等会議

 この会議は、九州各県・沖縄県並びに政令指定都市と市町村が設置している男女共同参画センター等を対象に、各センターの課題や事業運営状況等について検討し、情報を共有するとともに、各センター間の連携を深めることを目的に毎年開催されています。

 今年度はアバンセが事務局を担当することとなり、10月1日(金)にZoomによりオンラインで開催しました。分科会、課題別検討会、全体会の3つのプログラムで構成し、分科会と課題別検討会は、男女共同参画の事業運営に関すること、相談事業に関することに分けて実施しました。

 

 分科会1では、年々、自然災害が増加する中、男女共同参画センターとして、災害時にその機能を十分に果たすための平常時からの取組について考えるため、「男女共同参画の視点から考える防災・減災」をテーマに選びました。アバンセからは「災害時避難所マニュアル情報提供事業」における取組の情報提供を行い、その後、同事業のアドバイザーも務められた静岡大学の池田恵子教授に講演いただきました。男女共同参画センターの職員が担うべき仕事や求められる連携体制等についてお話しいただきました。男女共同参画の視点での防災は、他県のセンターでも重点事項として取り組まれているところがあり、参考になったことがうかがえました。

 

 分科会2では、DVの被害者またはその家族がDV(「面前DV=子どもへの精神的虐待」を含む)を受け、精神的な障害を抱えていることが多いこと、また、何等かの障害を抱えていることにより被害を受けやすいという現状があること等から、障害を抱えているDV被害者またはその家族へのより良い支援について学ぶため、佐賀県総合福祉センター(児童相談所)判定課で心理スーパーバイザーをされている中島由紀子さんに講演いただきました。講演では、障害を持つ方に対する支援のあり方だけでなく、各障害の特徴や差別に関する考え方等についても丁寧に説明いただきました。また、合理的配慮についても具体例を挙げて説明いただき、平等や人権についても考える良い機会になったようでした。

 

 また、課題別検討会Aでは、今、どのセンターもコロナ禍の事業運営で苦労されており、他のセンターの取組等、情報を得ることで今後の運営の参考にしてもらいたいことから、「コロナ禍における取組」をテーマとしました。コロナ禍で取組んだ新しい手法や効果、課題等、またコロナ禍で生じた課題に対する新規事業等の取組について、Zoomのブレイクアウトルームを活用し、グループワーク形式で意見を出し合いました。限られた時間を目一杯使い、各グループとも活発な情報交換が行われました。

 

 課題別検討会Bでは、近年増加傾向にある男性からの相談について、男女共同参画センターとしてどのように対応されているのか、各センターの取り組みを紹介していただき共有することで、今後の相談業務の参考とするため、「男性相談での相談支援について」をテーマとしました。各センターからは、男性相談の体制や女性相談との連携・情報共有等、また、電話や面談だけでなくメールでの相談についての報告もあり、今後の相談業務の参考となるような意見交換ができました。

 

 全体会では、各課題別検討会の概要の報告を行い、参加者で共有しました。また、最後に、来年度事務局を担当する熊本市男女共同参画センター「はあもにい」の坂本館長からご挨拶をいただきました。

 

 今年度は新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、初めてのオンライン開催となりましたが、多くの方に参加いただくことができました。対面とは違う大変さやオンラインならではの課題はあったものの、コロナ禍であっても多くのセンターの職員が参加し、情報交換や学びの場を持つことができ、有意義な会議となりました。


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                     (分科会1で情報提供を行うアバンセ職員)

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                          (分科会2の講師 中島由紀子さん)

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