令和3年度市町職員研修を玄海町で開催しました

「ハラスメントの基礎知識と対策 ~被害者も加害者も出さないために~」

市町行政において男女共同参画の必要性を理解してもらうため、玄海町議会議員、玄海町役場の職員を対象に研修を開催しました。(令和3年7月30日(金)玄海町役場大会議室にて開催)


市町職員研修写真1


講師には、高木里美さん(NPO法人福岡ジェンダー研究所・理事、ソーシャルワーカー)をお迎えし、「ハラスメントの基礎知識と対策 ~被害者も加害者も出さないために~」と題し、セクハラ、パワハラを中心に、ジェンダー、SOGI、マタニティハラスメントなどについてそれぞれ解説いただき、組織として取り組んでほしいこと、加害者にならないために気をつけたいポイント、被害者から相談を受ける際の注意点を予防対策としてお話しいただきました。


ハラスメントとは、力関係を利用した、いじめ・いやがらせのことで、人格や個人の尊厳を傷つける行為という事では重大な人権侵害であること、一見軽微に思われることでも、繰り返されることで被害が生じることがあるとお話がありました。

 

パワハラの被害は、年々増加しており、労働環境の変化、労働問題・人権問題としての認識が高まっていることが背景にあるようです。時代は変わってきている、昔はこうだったから、こうあるべきという一つの考え方が通用しなくなっている、つまり体験的なスキルのみに頼るのではなく、体系的な指導・教育スキルを身につけることが大事だと述べられました。

 

そして、ハラスメントは、個人間のトラブルではなく、組織の問題としてとらえ対応していく必要があると強調され、ハラスメントの予防・対策として、「良好なコミュニケーションのとれる職場環境の形成」、「相談や苦情の申し出があった場合、システムに則った迅速・適切な対応」、「予防対策の整備」が、ハラスメント関連法に伴って、さらに組織と管理監督者の責務だと述べられました。

 

また、加害者にならないために、いじめ・いやがらせをしない!許さない!という人権意識を養うことがハラスメントをなくすことへの第1歩であり、もし被害にあった場合は、加害者に対して可能なら「困っている」「やめてほしい」と意思を表明(無理にする必要はない)すること、自分を責めない、できごとを記録する、信頼できる人や相談窓口に相談することが大切だと話されました。

 

最後に第三者の役割として、

ハラスメントについての知識をもつ

二次加害をしない(「あなたにも責任があるのでは?」「たいしたことではない」はNG)、

問題を共有する(「個人的なこと」「よくあること」はNG

風通しの良い組織をつくる

ことを、皆さんの職場で心がけていただきたいと述べられ、そのためには繰り返しの研修・啓発活動が最も重要と伝えられました。


 市町職員研修写真2

 

【参加者の声】(一部抜粋)
  • ハラスメントとは何かから学べ、相談された際の対応法を学べて良かった。
  • 怒鳴る以外のパワハラもあることを知り、気をつけたいと思った。
  • ハラスメントの種類、パターンなど知ることができた。
  • 改めてハラスメントを多数の職員と共有でき、知識を今後も高めることが大切である。

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