令和2年度生涯学習関係職員実践講座(実践編2)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける
「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編・実践編・課題編)を行っています。

実践編2は、対面で講座開催し、同時にYouTubeでlive配信をしました。


学びとつながりを育む 仕掛けの工夫

令和2年11月27日(金)13:30~16:30

1 主体的な地域住民を育む仕掛け


講師 

【講師】池谷 美衣子さん(東海大学現代教養センター講師)


東海大学現代教養センター講師の池谷美衣子さんを講師に迎え、公民館の事例の紹介やワークを取り入れながら、住民の主体的な地域づくりに向けた仕掛けや関わり方についてご指導いただきました。

 

はじめに、「地域づくりを人生の目的にしている住民がいるのではありません。住民がどう生きたいかの延長上に地域づくりがあり、そのことを忘れないでほしい」と述べられました。「高度成長期に作られてきたこれまでの生活スタイルや世帯構造は、仕事や家庭、地域活動などを家族で分担していた時代から、ワークライフバランスと言われるように、一人一人が仕事や家庭の合間に、趣味や地域活動などを同時に担う時代に変わってきました。高齢者や女性が地域活動の主な担い手ではなくなってきた今の暮らしの在り方を把握した上で、住民との関わり方を考える必要があります」と統計グラフで図示しながら説かれました。さらに「地域に関わることが人生の豊かさや幸福にもつながるのだと住民に伝えることも大切」と述べられました。

 

その後、全国各地の8つの公民館事業を参考に、住民と地域とが出会う場づくりについて紹介されました。地域活動を担うにはそれなりの経験と時間が必要であり、即戦力を求めすぎず、地道に種をまいて人材を育てる視野を持つことや、少しだけの参加も受容する雰囲気づくり(参加しやすく抜けやすい)を心掛けることなど、住民の立場で考えた場づくりの大事さを説かれました。

 


2 地域の未来を支える「学びとつながり」

 
グループワークでは、紹介事例の中で取り組んでみたいと思ったことや、新たに浮かんだアイデア、今力を入れて取り組んでいる実践などについて語り合いました。また、公民館業務や地域活動を通して印象に残っている人や気になっている人のエピソードを共有し、公民館の在り方や地域活動への参画の促し方を模索していきました。
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  •  オンライン配信について

  

【撮影の様子】 

オンライン配信では約30人が受講。今回グループワークは対面講座受講者の自由な議論を確保するため、講義とグループ発表の聴講のみでしたが、オンライン受講者のアンケート等からは「これまでオンラインに抵抗があったが、講義をオンラインで聞いても参考になると感じました」「移動時間と交通費等の削減になりました」などの声とともに、オンライン配信については「また参加したいと思う」との回答が多数ありました。


参加者の声(講座アンケートより抜粋

  • 社会教育の立場から現実的状況を踏まえた実態論となっており、大いに参考になりました。
  • 他自治体での事例を踏まえた内容だったので、非常に分かりやすかったです。
  • 「地域住民が、地域活動に関心を持っていないな」と感じることが多かったですが、「公民館を通して関心を持ってもらう」という意識が少なかったのだと気づきました。意識改革していきたいです。
  • ワークでは同じ悩みを共有する職員の方々の意見を直接聞くことができ、参考になりました。

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