令和2年度生涯学習関係職員実践講座(実践編1)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける
「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編・実践編・課題編)を行っています。

生涯学習関係職員実践講座(実践編1)は、オンライン配信で講座を開催しました


~オンライン配信講座に当たって~

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、オンライン受講の環境を把握するため、県内生涯学習関係課と公民館を対象にネット環境やオンライン配信の設備等についてアンケート調査を実施しました。その結果、セキュリティ保護のためアプリのインストールや双方向の通信ができないなどの理由で、多くの市町で受講環境を整えるのが難しいことが分かりました。一方、約8割の人がオンライン配信の当講座に参加したいという要望があることも分かり、オンライン配信のノウハウを学ぶ講座を開催することにしました。受講環境が整わない人の為にパソコンをアバンセ会場に20台準備し、職場とアバンセ会場のどちらからでも受講できる体制を整え、当センターでは初となるZoom(web会議ツール)で実施しました。


 

(アバンセ会場)

アバンセ会場以外の参加者は、午前中に視聴テストを行い本番に備えました。


オンライン講座の始め方 ~学びとつながりの可能性を考える~

令和2年8月6日(木)13:30~16:30

1 Zoomを使ってやってみよう



  講師

【講師】  草場 聡宏さん

(学校法人永原学園 西九州大学子ども学部准教授)


県立学校の情報化推進(1人1台パソコン)にも携わった経験のある、西九州大学准教授の草場聡宏さんを講師に招き、Zoomの使い方やミーティングの開催の仕方、参加者を招待する方法など、Zoomを使って講座や会議を主催する際に必要な技術や注意点等について学びました。

講師の説明に合わせ、バーチャル画面に切り替えたり、チャット機能に添付されたファイルをダウンロードしたりと実際に操作しながら使い方を覚えていきました。さらに、通常の対面講座では使用可能な資料も、オンライン配信になると公衆送信権などの著作権にあたる場合があることや、ズーム爆弾といった不審者のアクセスを未然に防ぐ方法など、オンライン運営の心得についても学びました。


2 学びとつながりを育むには

  

5~6人のブレイクアウトルーム(オンライン上のグループ)に分かれ、自己紹介やZoomの感想や質問を話し合いました。講師が各グループを回ったり、アバンセ職員がグループファシリテーターとしてサポートしたりと、オンライン上でのグループワークを見守る中、徐々に緊張した面持ちが笑顔に変わっていく様子が伺えました。その後、「Zoomの有料アカウントを職場で取得できない」という悩みに対しては、「無料アカウントでも時間制限の40分ごとに退出・再入室をすると何時間でも利用できます。また、その入退出時間を休憩にすると疲れにくく進めやすいです」とアドバイスをいただきました。


ミニ講義

  

関 弘紹(佐賀県立生涯学習センター事業部長)

関事業部長からは、「学びとつながりを育む社会教育・公民館の可能性」について学びました。「オンライン講座では参加者を飽きさせない工夫やオンラインに慣れない講師への配慮が必要」と話した後、「コロナ禍で集まれない、話し合えない今の状況をプラスに捉えなおし、今後どのように企画を仕掛けていくか」について問いかけがありました。参加者からは「普段は呼べない遠方の講師を招くことができる」「若い世代や公民館に来れない人へのアプローチの手段として活用してみたい」とオンライン活用に向けた思いなどが語られました。最後に、関事業部長より「大変だからやめようではなく、チャンスと捉え、知的好奇心を活かして新たなつながりづくりに活かしてほしい」とエールが送られました。

 

 

フリートークタイム

講座後、講師や参加者同士との自由な交流の場を設けました。希望者のみので感想を語り合ったり、講師に質問をしたりと、それぞれの関心ごとに花を咲かせていました。

参加者の声(講座アンケートより抜粋)

  • 各種Web会議システムの基礎が分かり、Zoomを実際に操作しながらの研修で、とても分かりやすかったです。
  • グループワークでオンラインに関して他公民館の職員と意見交換ができ、とても参考になりました。また、新たな可能性を考えるという内容も良かったです。
  • 当初は難しいものだと思っていましたが、主催講座等に適用できると自信がつきました。
  • 新しいツールでどう活用できるのかのヒントを得ました。汎用性が広がると思います。



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