家庭教育支援者リーダー等養成講座第7回報告

令和元年度の家庭教育支援者リーダー等養成講座は「親と子の力を引き出す支援を目指して」と題して、連続8回講座で開催しました。家庭教育支援や子育て支援に関わる活動をされている方を対象に、これからの時代を見据えた支援のあり方について一緒に考えていきました。


講座チラシはコチラをご覧ください(令和元年度家庭教育支援者リーダー等養成講座) (1324KB; PDFファイル)

第7回 公開講座 いのちを愛する

開催日時:1月31日(金)13時30分~16時00分

公開講座「いのちを愛する」のチラシはコチラをご覧ください (999KB; PDFファイル)


前熊本県知事の潮谷義子さんを講師に迎え「いのちを愛する」をテーマに特別講演を開催しました。

長年に渡り、困難を抱える子どもや家庭と向き合い、寄り添いながら、居場所のない人を作らないような社会の実現に向けて取り組まれている潮谷さんの半生を振り返っていただきながら、ご講演いただきました。


講師の潮谷義子さん

【講師】潮谷義子さん(アバンセ特別顧問、社会福祉法人慈愛園理事長)


潮谷さんは平成28年に発生した熊本地震で「いのちの姿が喜びも悲しみも私達の中にいろんな形で問いかけてきた」と語られました。救助活動での人間愛や、行方不明の我が子を最後まで探し続けた親子の深い情愛をみた一方で、発達障害の子どもや認知症の親を持つ家族が地域や避難所から排除される場面もあったことを振り返り「日常の生活が非日常になった時に顕在化してくる。地震で地域のひずみ、いのちの在り様を問われたと感じた」と話されました。

また、家庭の中で家族を愛せない、子どもを愛せないことなどが広まってきていると述べられ、平常から意識して一人ひとりを大事にする時代を迎えていると語られました。子どもへの虐待も増加する中、潮谷さんの施設(慈愛園)でも同様の理由で施設で暮らす子どもが多くなり、虐待を受けてきた子ども達は自己存在感が自分の中に無いと言われました。しかし、地震のボランティア活動に取り組み、施設の子ども達は初めて「人に役立つ自分」「頑張っている自分」「みんなと力をあわせたらできること」を感じる経験をしたそうです。私達も、子ども達がこの活動を通して自己存在を自分のものにしていったように、人のために役立つ何かを探すことが大事だと述べられました。さらに、未来社会は未来の子ども達から託されたものだと述べられ、自然環境に赤信号が灯った今、身近な生活の中で起きている変化を考えていくことが大事だと呼びかけられました。そして、子どもも大人も、いのちを誰かと比べるような『いのちの横比べ』を無くし、ありのままのいのちを大事にしてほしいと語られました。


会場の様子

対談の様子会場からの質問


後半の時間、潮谷さんと上野アバンセ事業統括との対談を行い、参加者からの質問にもお答えいただきました。

その中で潮谷さんは、自分以外のいのちに頭を垂れることができるのは大事なことだと話され「人に学び、本に学び、経験に学ぶことで畏敬の念が分かり、そこから自分の価値も分かってくる」と述べられました。また、人の感情は自分の意のままには絶対にならないものであるからこそ、これからのITの時代には『人と出会う』『言葉によるコミュニケーション』『フェイスtoフェイス』がさらに大事になっていくと話され「家庭教育支援者のみなさんには、育ちの中から乏しくなってきているこのことを周りの方に伝えていって欲しい」と呼びかけられました。

対談の最後に潮谷さんは「与えられた仕事にはこれからもチャレンジして、自分が置かれたさまざまなことを真摯に遂行していきたい」と笑顔で答えられました。



講座の感想(アンケートより抜粋)

・今の時代は、いのちを愛することを意識しなければできない状態だと思います。子どもからの「産んでくれてありがとう」の言葉はいのちそのものだと感じました。

・子ども達が「役に立つ人間になりたい」と思う契機を作れる大人になれたら幸せです。大人の役目を考えさせられました。

・潮谷さんの一つひとつの言葉を身近に感じました。自分の居場所、子ども達のほっとできる居場所作りをしたいと思います。

・与えられた仕事、置かれた場所で自分のできること、人の役に立つことをいのちある限り頑張りたいです。


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