家庭教育支援者リーダー等養成講座第5回報告

令和元年度の家庭教育支援者リーダー等養成講座は「親と子の力を引き出す支援を目指して」と題して、連続8回講座で開催しました。家庭教育支援や子育て支援に関わる活動をされている方を対象に、これからの時代を見据えた支援のあり方について一緒に考えていきました。


講座チラシはコチラをご覧ください(令和元年度家庭教育支援者リーダー等養成講座) (1324KB; PDFファイル)

第5回 子育てに戸惑う親に寄り添うために

開催日時:12月13日(金)13時30分~16時30分


5回目は佐賀大学大学院教授の日野久美子さんを講師に迎え『発達障害』をテーマに「子育てに戸惑う親に寄り添うために~『発達障害』理解から始まる支援を学ぶ~」と題して、小学校現場での子どもや親との関わりの事例を紹介いただきながら、子育てに戸惑う親や子どもへの支援に大切なことを学びました。


講師日野先生

【講師】日野久美子さん(佐賀大学大学院学校教育学研究科教授)


はじめに、発達障害で支援が必要な子どもに対しては、その子どもを理解することがとても大事であると述べられました。また、そうした理解は困っている保護者や家族に対しても同じだと言われ、この理解が無ければ支援にズレが生じてしまうため、支援にはそれなりの知識が必要となることを示されました。続けて、発達障害が3つのタイプに分けられること((1)LD「学習上の問題」(2)ADHD「行動上の問題」(3)ASD(コミュニケーション上の問題」)、子どもの成長とともに診断名が変わることがあるなどの発達障害についての基礎知識を学びました。


ワークの様子1

ワークの様子2ワークの様子3


後半の時間は発達障害を抱える子ども達の行動の裏にある気持ちや、その時どうして欲しかったのかを疑似体験する演習に取り組みました。受講者は『一生懸命に見ても見えない』『見ていることを相手に伝えきれない』という場面で、子ども達と同じような不安や焦り、もどかしさや落ち込んだ気分を体験しました。子ども達の行動が何を表しているのかを考え、相手の気持ちを理解することが大事であることを学びました。


会場の様子


日野先生は子どもが困ることは、できないことそのものよりできないことによって与えられる『負のイメージ』だと話されました。これを受けると自己評価の低下、自分へのもどかしさやあきらめにつながってしまいます。先生が通級指導教室で出会った子ども達も、何かをしようと誘っても何もしようとしなかった様子を紹介され、その時の子ども達は、やりたくないのではなくやっても上手くいかないという気持ちになっていたのではないかと語られました。発達障害の基本症状があり失敗体験が増えた結果、二次障害として不登校や非行になったり、逆に不登校や非行の状態にある子ども達の背景には発達障害があるかもしれない点を指摘されました。


発達障害の子どもは脳の機能障害であるため、自分の努力や頑張りだけではどうすることもできません。まわりの大人や支援者の理解や支えが必要で、子どもがしている行動をそのまま言葉で伝えて認めることが大切だと述べられました。また、支援者は保護者に対して、子どもがよりよい生活を送るためにどのようにしたら困らずに過ごせるかを一緒に探したり、伝えたりして寄り添って欲しいと言われ、保護者に『今』を求めないことも大事であると語られました。



集合写真

講座の感想(アンケートより抜粋)

・発達段階によって診断名が変わることに気づきました。

・言葉で伝えることの難しさを痛感しました。相手を理解し、相手のわかる言葉で伝えることを大事にしたいです。

・診断を受けている子、いない子、全ての子ども達に、自分の思い込みや価値観で関わることのないよう意識して行動していきたいと思います。

・子どもがどんなことに悩み、困っているのか話を聞いて、安心して過ごせるよう努めていきたいです。

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