平成30年度 生涯学習関係職員実践講座(実践編①)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける
「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編・実践編・課題編)を行っています。
9月26日(水)に、実践編①講座をアバンセにて開催しました。

地域でつくる! 学びあい・支えあいの暮らし

「地域デザインの学校」ってなんだろう? ~多様な関わり方からつなぐ担い手づくり~

講師今回は、人々が話し合い、学びあう場の持ち方や、地域での様々な関わりあい方について、講師の実践から学びました。
前半は、講師の山内さんが代表を務められているNPO法人ドネルモが取組む事業の中から、『地域デザインの学校』という実践についてお話しいただきました。

【講 師】山内 泰 さん(NPO法人ドネルモ 代表理事)


ドネルモは、人口構成の変化による影響が大きくおよぶ超高齢社会において、「これからの暮らし」をどうつくるのかをミッションに、地域の「支え合い」をかたちにするしくみづくりや学びの場づくりに取組まれています。

『地域デザインの学校』(地デザ)は、地域の人の「やりたいこと」や「興味のあること」を入口とし、地域で何かを始めるきっかけやつながりをつくり、実際に活動を始めてみるという「学びあいと実践の場」です。
4年間(12地域)で開催した中で、参加者の約7割は「地域活動に関わりの薄い層」であり、30代~40代が半数以上、「地域と関わりたい」という漠然とした理由で参加する人が多数という状況だそうです。

「地デザ」の中で大事にしているのは、参加者自身の「当事者性」をいかに引き出すか、どうやって「自分ごと」にしてもらうのかということであり、そのための手法や工夫についてもお話しいただきました。

「地デザ」のプログラムでは、参加者同士がとことん話し合う「対話」を大事にしています。ひたすら話す中で「何かやってみたいな」「何かできるかも」という気持ちがわいてくる瞬間があるそうです。
『人の可能性はその人が置かれた状況の中で生まれるもの』という理論から、「できること」「やりたいこと」というものは、周りの人との関係の中でいくらでも伸び縮みすると捉え、対話を通して「自分たちでやる」ことにアプローチしているそうです。

また、この講座の受講者には、学習を支援する「学習支援者」であってほしいと伝えられました。学ぶ人が主体的であるように、一緒に悩んで考える姿勢でいること、相手が「学びたい」「やってみたい」という気持ちになるような関係性や環境をいかにつくっていくかが大事であると話されました。

最後に、「自分たちの活動は、今まで地域の中で感じてきた違和感を乗り越えようとすることがベースにある。地域の中で『話してみよう』と思える場、『やってみよう』と口に出せるような場をつくることを大事にしている。人と地域のいろいろな関わり方をデザインすることで、まずは誰かの活動の入口につながればいい」と、山内さんの想いとともに伝えていただきました。

講義の途中では何度か感想の共有やふり返りをグループで行い、それぞれが感じたことを発言することで、お互いの気づきや考え方が深まっているようでした。

講座 講座


みんなでやってみる!「地デザ」を体感 ~学びあいを促し、地域活動につなげるワザ~

後半は、『地域デザインの学校』のプログラムで実施されている「話し合いのやり方講座」を体験しました。

進行はドネルモスタッフの石山さんが担当され、「対話」の意義やファシリテーションについてレクチャーをしていただいた後、4人1組で「ファシリテーター」「話す人」「書記」の役割分担をして体験ワークを行いました。

テーマから逸れないように意見を出しあうことや、場の守り立て役としてのファシリテーターの難しさに苦戦しながらも、それぞれの役割を意識して取組む姿が見られました。
ワークのふり返りで「安心して発言できる場の雰囲気は、その場のみんなで共有しながらつくるもの。潜在化している声を引き出し、自分がやりたいこととみんなでできることの矛盾に折り合いをつけ、納得し、『自分ごと』として同じ方向を向いて考えられるようになることが大事」と教えていただき、対話の場づくりのポイントと支援のあり方を学ぶことができました。

ワーク ワーク
▲ワークを進行する石山祥子さん(NPO法人ドネルモ職員)

参加者の声 (講座アンケートより抜粋)

・「地域デザインの学校」の活動内容が、自分の職場の活動にも反映できそう。
・地域の人たちが主体性を持って活動していくには、まずは「自分ごと」から始めることが大切だと分かった。
・話し合いへの苦手意識はあるが、良い話し合いの雰囲気づくりには全力で協力したい。
・ファシリテーターとして自分がどうだったのか意見を聞くことができ、気づき、ふり返りの良い機会になった。

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