平成29年度 生涯学習関係職員実践講座(実践編②) 報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける
「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編・実践編・課題編)を行っています。
9月22日(金)に、実践編②講座を佐賀市立神野公民館にて開催しました。

防災の地域づくりと社会教育 -未来に生きるために大切なこと-

講師

地震や水害など、思いもよらない形でやってくる自然災害。その教訓から、地域のつながりの大切さに、ふたたび目が向けられています。地域の拠点としての公民館の機能や役割はどうあるべきか、社会教育の視点で防災・減災の地域づくりについて考えました。 

 

 【講 師】天野 和彦 さん(福島大学 うつくしまふくしま未来支援センター 特任教授)

 

講義 「社会教育の学びが生み出す地域力」

講座では、東日本大震災時の福島県の現状や、県内最大規模の避難所運営に携わられた経験をお話しいただき、多様な人々が生活を共にする避難所の運営は「社会教育の視点と手法で取組んだ実践」だったとふり返られました。その中で、「心の復興(人間の復興)は社会教育しか担えない」と強く実感されたそうです。

避難所でサロンや足湯などの交流の場を設け、人々の自治活動が促進された事例を紹介され、人の生命を守るためには人と人がつながる仕組みが大切であり、平時においても「交流と自治」が地域のつながる力になることを話されました。

地域のコミュニティが維持できず、人がバラバラになることで生命が失われるという事態は被災地に限らず、他の地域でもすでに起こっていて、そこに手を打てるのが社会教育の力。戦後復興の拠点として設立された公民館は、その役割として交流と自治を促進する場所であり、今こそ、その原点を見つめ直す必要性を説かれました。

最後に、「地域で人と人がつながっていることが結果として『災害に強いまち』となる。防災のまちづくりを目指すなら、人と人のつながりをつくる、それを地域で支える公民館、社会教育の実践を一緒にやっていきましょう!」とエールをいただきました。

講義1講義2

 

後半は、避難所運営を想定したワークショップを行いました。避難所での実際のエピソードを事例にし、その時にどんな判断をして、どんな対応をするのか、その理由をグループで話し合いました。
グループの発表から、一つの状況に対しても様々な対応策があることが分かり、何かをジャッジするには集団(チーム)で考えて判断する大切さに気づきました。
講師からは、「人を救うのは人しかいない。だからこそ、『想像力』を養うことが大切。物事を判断する多様な考え方や視点があることを忘れないで」と、避難所運営の経験からの教訓を伝えてもらい、公民館など地域の中で仕事をする上でも大事なことをあらためて確認することができました。
ワーク1ワーク2
ワーク3ワーク4
参加者の声 (講座アンケートより抜粋)

・人はコミュニティ(人間関係)の中でこそ生きられる。地域防災における公民館活動の大切さ、社会教育の手法の大切さが分かった。
・状況に応じた対応という視点で考えられて良かった。
・今までは、防災グッズの紹介や炊き出し訓練、マップの作成など、物の防災に力を入れてきたが、これからは「心の防災」に取組んでいきたい。
・やはり日頃やっていないことはできないので、くり返し学ぶことの必要性を改めて感じた。

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