令和元年度「学生への意識啓発事業」を開催しました

 わたしの未来を考える ~自分らしいキャリアを築くために~

 今年度の学生への意識啓発事業は、佐賀女子短期大学との共催でパネルトークを開催しました。県内の様々な職種で働く社会人3名をパネリストに迎え、「わたしの未来を考える~自分らしいキャリアを築くために~」のテーマで、学生時代の経験や職業選択の動機、失敗や困難の乗り越え方、仕事とプライベートのバランスのとり方などをそれぞれお話いただきました。

                                             

【パネリスト】

 カリーニョ ウィリーザ ボルンタテさん(長光園障害者支援センター 介護福祉士)

 田町 幸子さん(リコージャパン株式会社 販売営業本部 佐賀支社 ソリューショングループ リーダー)

 山田 健一郎さん(公益財団法人佐賀未来創造基金 理事長)

【コーディネーター】

 泉 万里江さん(佐賀女子短期大学 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業コーディネーター)

                                           

 本講座の1週間前にはプレ授業が実施され、学生の皆さんに自分の将来について考えていただきました。パネルトークの冒頭では、コーディネーターの泉さんから、前週のプレ授業を振り返りながら、「生き方や働き方など、自分の将来について考える機会としてほしい」と話され、講座の進め方について説明いただきました。


 ~プログラム~

  1. パネリスト自己紹介
  2. パネルトーク
  3. パネリストへの質問を考える(1人で考えた後、グループで共有)
  4. パネリストからの回答
  5. パネリストから学生の皆さんへメッセージ

 ウィリーザさんは、佐賀女子短期大学に留学のためフィリピンから来日し、卒業後は県内の障害者支援センターで介護福祉士として勤務されています。学生の頃はアルバイトで学費を稼いでいたので、勉強との両立がとても大変だったそうですが、勉強でわからないことがあれば、日本人の友達から教えてもらっていたとのことでした。

 知的障害の兄弟がいたことがきっかけで介護福祉士を目指すようになり、現在は勤務2年目。仕事を始めたころは不安ばかりだったが、今は仕事にも慣れてきて、利用者の状態も把握できるようになり、夜勤にも入れるようになったとのことでした。利用者からの聞き取りを日本語の文章にするのが難しいそうですが、困ったときは先輩に聞きながら対応していているとのことでした。将来は今の仕事でプロになりたいので、そのために頑張っており、自分も先輩のように、後輩のサポートができるようになりたいとのことでした。


 田町さんは、学生時代はいろいろなアルバイトをして社会経験を積み、卒業後はいくつかの企業で勤務をされたとのことでした。今の仕事を選んだきっかけは好きなことをやりたかったから。小学校の頃は教員になることが夢で、社会人になりたての頃はCAD※を使えるようになることが夢だったそうで、その2つの夢をかなえるべく勉強を重ね、CADのインストラクターになったとのことでした。結婚、出産を経て、夫の転勤を機に佐賀で暮らすことになり、当時は専業主婦だったが、家事分担のことなどを夫と話し合った上で共働きすることを決断し、リコージャパンで働くことになったとのことでした。当時は寿退職が一般的な時代で、周りからは「子どもがいるのに何でわざわざ働くの?」などと言われることもあったそうですが、自分としては何でそういうことを言われるのかが不思議で、「社会と繋がっていたい」「好きな仕事を続けていたいから」と、その都度伝えていたとのことでした。子育てと仕事の両立だと、これだけしか仕事ができないのかと思われたくなかったので必死に頑張っていたが、当時はワーク・ライフ・バランスが上手く実践できず、今、振り返ると無理をしすぎていたなと思い返すそうです。今はその経験を踏まえ、力を抜いて、健康第一で、笑って、自己成長するために働いて、ごくごく普通の当たり前の生活を送ることが夢であり、目標であると話されました。

※コンピューターを用いて設計をすること

 

 山田さんは、サッカーが好きで、サッカーを教えたくて教員免許を取るために大学へ進学。教員免許を取ったものの、サッカー選手にもなりたくて、プロテストを受けたが受からず。そのうちに寮を出ないといけなくなり、友人の家を転々とした後、駅で寝ることもあったとのことでした。サッカー選手の夢が破れて、人生どうでもよくなり自暴自棄になっていた頃で、そんなときに手を差し伸べてくれたのがNPOの方々だったそうです。その後、父親の病気もあり佐賀に戻ってきたとのことでした。3年ほど保健体育の教員として勤務していたときに、保健室登校の子たちを目の当たりにしたことがきっかけで、学校だけが全てではなく、このような人たちを応援することを仕事にしたいと思い、その後、福祉の現場や色々な団体で働き、NPOの仕事を始めることになったそうです。現在もNPOを仕事にして生活をしていくことを目指している途中であり、今後、NPOが職業の選択肢の一つになってほしいと思っていると話されました。

 

 パネルトークの後は、パネリストに聞いてみたいことを各自考え、質問内容をグループで共有しました。

 質問には、「アルバイトと勉強の両立で、どのようにして勉強の時間をつくりましたか?」「子どもを産む前と産んだ後で、仕事面で変化したことはありますか?」「努力しても報われないことが多くあり、落ち込んでやる気が出なくなったときやストレスを感じたときの対処法は?」など、他にもたくさんの質問が寄せられ、パネリストの方々に回答いただきました。

 回答いただいた後には、各パネリストから学生の皆さんに向けて、メッセージを送っていただきました。


~ウィリーザさんより~

 今は、教科書にふりがながついていたり、学費の支援があったり、留学生の大変さを減らすためにいろいろなことを考えていただき、とても有り難いです。留学生の皆さんはサポートしてもらっていることに感謝しながら勉強を頑張ってほしいです。自分の国と日本のルールは全く違うと思いますが、今は日本にいるから、厳しいルールを守り、日本人のことを理解しないといけません。どんなに大変なことがあっても簡単に諦めないでください。勉強をしながらアルバイトをするのは大変だと思いますが、頑張れば何でもできます。

 

~田町さんより~

 自分がどういうふうな姿になりたいのか、常にイメージを持ってほしいです。それは半年後、1年後のことでもいいので、将来をイメージするトレーニングをしてください。次に、毎日、自分自身を振り返って、小さなことでもいいので自分を褒める癖をつけてください。自分を見つめ直すことで自分自身を大切にできるし、それが他の人を大切にすることにも繋がるのではないかと思います。最後に、どんなことでもいいのでチャレンジし続けてほしいと思います。

 

~山田さんより~

 若いときの時間の価値というのは、通り過ぎないとわからないものです。仕事に就いたり、家族ができたり、ライフステージが変わることで、今、身近にいる人とも会えなくなったり、いろいろと取り巻く環境も変わっていきますが、学生の頃の時間はとても大事で、今、出会えたこと事態がとても劇的だなと思って過ごしてもらえたらと思います。いろいろなことに感謝して、人との出会いを大事にしていけるような人になっていただきたいです。出会いと感謝とチャレンジが大事だと思います。

 

 最後に、コーディネーターの泉さんは、今日のパネルトークをシャンパンタワーの法則に例えて、「シャンパンタワーの一番上のグラスは自分、2番目が家族、3番目が友人や仕事仲間、4番目が取引先の方や利用者、お客様、5番目が地域を指します。自分が幸せでエネルギーが溢れていないと、仕事もプライベートも勉強も溢れていかなくて渇々になってしまうので、皆さんがエネルギーに満ち溢れて、パネリストの先輩方に近づけるような生き方ができることを願います。」と締めくくられました。

 

~学生の感想(一部抜粋)~

・いろいろな生き方があるということを改めて知ることができました。

・自分の考え方以外に、たくさんの意見を聞けて視野が広がりました。

・働くということに不安しかなかったのですが、その不安が少なくなってよかったです。

・将来について、正直明確なビジョンを作れなかったのですが、今回の話を聞いて前向きに考えようと思いました。

 

【主催】佐賀県立男女共同参画センター、佐賀女子短期大学

【協力】九州龍谷短期大学、佐賀大学ダイバーシティ推進室、西九州大学、西九州大学短期大学部

(開催日:令和元年11月29日  会場:佐賀女子短期大学131号教室)




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