令和元年度「市町男女共同参画担当職員実践研修」を実施しました

 講師写真  講座風景

 県内の市役所や町役場で男女共同参画行政を担当する職員を対象に、男女共同参画に関する認識や市町で取り組むべき課題などに関する実践的な研修を実施しました。

 講師には、公立大学法人福岡女子大学 副学長 野依智子さんをお迎えし、「男女共同参画社会の形成を阻む女性の貧困を考える ~非正規職シングル女性の社会的支援に向けたニーズ調査より~」と題してお話いただきました。

 まずはじめに、男女共同参画に関する施策の変遷と第4次男女共同参画基本計画の重点項目についてご講義いただき、男女共同参画の基本を学びました。日本社会の女性と男性の現状を読み解くために、国立女性教育会館が作成しているミニ統計集「日本の女性と男性」を用いて、現代的課題を統計資料から読み解く演習を行い、統計の分析に挑戦しました。統計分析のスキルは、課題を施策に展開していくうえで必要不可欠なスキルになるため、参加者は、演習に熱心に取り組まれていました。

 また、講師から提供いただいた多くの統計資料から、「女性の貧困」の問題点は、男女間の格差だけでなく、非正規職・正規職といった雇用形態によっても経済格差や待遇格差を生じさせていることを読み解くことができました。

 次に、「非正規職シングル女性の社会的支援に向けたニーズ調査」についてご紹介いただきました。

 非正規職シングル女性が抱える困難は、個人的な問題ではなく、「男性稼ぎ主」を基本とした「家族賃金」という考え方とそれを補完する社会保障制度といった”社会構造が生み出した問題”なのだということを、調査結果と調査に協力した当事者の切実な声から実感を持って知ることができ、潜在化していた非正規職シングル女性の抱える困難や課題について学ぶことができました。

 後半は、「非正規職シングル女性の支援策を考える」というテーマで、グループ演習を行いました。「男女共同参画の担当課として何ができるのか」といった視点に立ち、支援策を考え、発表しました。「同じ悩みを持つ人が集まれる場所をつくる」「ハローワークや企業と連携し、つなぐ支援をする」などのアイデアが出されました。講師からも、「当事者の多くが、”同じ立場の人のつながりをつくる支援”を求めている」とのアドバイスをいただき、支援をするにあたっては、当事者に寄り添っているか、自己肯定感を高めることができる支援かどうか、ということも大切な視点だと学びました。今回考えた「非正規職シングル女性が求める支援策」については、次年度以降の施策展開の参考に、ぜひご活用ください。


*令和元年7月23日(火)実施

【参加者の声】(一部抜粋)
・重いテーマだったが、行政という立場でどういう関わり方ができるか考えさせられた。
・資料やスライドなどでわかりやすくセミナーを進めていただいた。他の方と意見を交わしたり、考慮できる時間をもてたのもよかった。
・社会の仕組みが変わる時期が来ていると思う。そのような中でどう考えるべきか考えさせられた。
・統計データから、男女間の格差が大きいことが分かった。日頃から意識改革に取り組めるような支援が必要だと思う。

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