令和5年度生涯学習関係職員実践講座(ステップアップ編2)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編、ステップアップ編、地域支援編 各2回)を行っています。

今年度は「With地域を考える編」と「ICTを活用した学びと情報の伝え方編」の2つのバージョンを、それぞれ 基礎編、ステップアップ編、地域支援編の3回を通して、段階的に深めていく連続型の講座として展開しました。

ステップアップ編2 ICTを活用した学びと情報の伝え方編

届けたい人に伝わる情報発信【オンライン講座】 令和6年2月27日(火)13時30分~16時30分


ステップアップ編2 「ICTを活用した学びと情報の伝え方編」では、穂積 幸弘さん(特定非営利活動法人やさしいデザイン 副理事、アートディレクター/デザイナー)を講師に迎え、急速なデジタル化に伴い人々の情報収集の方法や学び方が変容する中、どうしたら地域の方に等しく学びと交流の機会を提供できるかを考えました。

チラシはこちら (1295KB; PDFファイル)

講師写真

講師 穂積 幸弘さん(特定非営利活動法人やさしいデザイン 副理事、アートディレクター/デザイナー)



穂積さんが副理事を務める特定非営利活動法人やさしいデザインは、デザイン・コピー・カメラ・Web・イラストなどの各分野の専門家が、永年培ってきた知識や技術を持ち寄り、地域社会の「伝える」課題の解決に向けて「伝えたい情報、大切な情報を、必要な人に届ける」活動をされています。

穂積さん自身、SNSの発展と共に、もともとシンプルだった広告などの”伝えるための媒体”が複雑になり、そのために取り残される人達のサポートが必要だと感じていたそうです。長年のデザイナーとしての経験と、地域での広告制作のサポートや相談会で導き出されたSNSの活用術を、受講者へ向けて余すところなく伝えられました。


穂積さんは代表的なSNSについて、その特徴や利用している年齢層など様々なデータを示しながら、SNSを活用することで瞬時に全世界へ発信できても、必要な人に必要な情報が届かないと無意味に終わることを喚起されました。そして、より多くの必要な人へ届く情報発信をしていくために「大切なのは地道にフォロワー(情報が必要な人)を増やしていくこと、つまり、ファンを増やすことです」と、その成果に向けて親和性や評価方法など事例を交えながら示されました。


また、投稿を習慣化するために「大事なことは繰り返し投稿する」「定期的にネタを作って書く」「些細な事でも発信していい」などの、少しハードルを下げた方法も教えられました。

情報更新の重要性を理解してはいても、難しく感じていた受講者の中には「これならできそう」と思われたことがアンケートから伺えました。


穂積さんは「たくさんの情報を発信していても、届けたい人に届くのは1通かもしれません。いろんな情報を盛り込み、いろんな人の心に届く発信を心がけてください」と前半の講義を締めくくられました。


講座写真  講座写真  講座写真


後半は実際に受講者が発信しているSNSやチラシを例に、具体的にどんな点に注意すればよりよい情報発信ツールとなるのかをアドバイスしていただきました。


「フォロワーの数が伸び悩んでます」「制約がありホームページを気軽に更新できない」「今使っているツールでは若年層を呼び込みたい時に情報が届きにくい」「分かりやすいチラシを作成するのが難しい」などの悩みに対し、穂積さんは「印刷物を使ってローカルの中でのフォロワーを増やすのも手」「付帯情報も含めてアップの頻度を高める」また、実際にチラシを使ったビフォーアフターなどなど、一つ一つに丁寧にアドバイスをいただきました。受講者からは「視覚的に示していただいたおかげでイメージしやすかった」との声も聞かれました。


アンケートより(一部抜粋)

  • 最新のSNS事情が聞けたのは良かった!
  • 伝わりやすいSNSを作成するイメージができた。
  • それぞれの質問に対して、先生が的確にアドバイスされたところが良かった。
  • SNS、写真撮影、チラシなど情報発信の全般について話を聞けて良かった。
  • SNSについて何となく理解していたことが明確になった。具体的な内容で非常に参考になった。

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