令和5年度生涯学習関係職員実践講座(基礎編1)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を身につける「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編、ステップアップ編、地域支援編 各2回)を行っています。

今年度は「With地域を考える編」と「ICTを活用した学びと情報の伝え方編」の2つのバージョンを、それぞれ 基礎編、ステップアップ編、地域支援編の3回を通して、段階的に深めていく連続型の講座として展開しました。

基礎編1 With地域を考える編 チラシはこちら (1820KB; PDFファイル)

1部:教えて上野先生!「社会教育・生涯学習」って何?

令和5年7月12日(水)13時30分~16時30分

年に6回開催している「生涯学習関係職員実践講座」の初回となる今回の講座は、上野景三さんを講師に招き、生涯学習・社会教育の関係職員として知っておきたい基礎知識や心構え等について学びました。

講座写真

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講師 上野 景三さん(西九州大学副学長)

教えて上野先生!(ラジオ風)

担当職員となって間もない方、初めて講座に参加される方が多い回です。リラックスして楽しく聞いてもらえるようにと、講座をラジオ風に仕立てて開催しました。参加される皆さんは「リスナー」、上野さんは「スペシャルゲスト」、進行のアバンセ職員は「DJ」です。ラジオの相談コーナーのように、リスナーから事前に寄せられたハガキやメール、時には電話や会場で質問を受けながら、上野さんの回答や解説を聞いて学んでいきました。

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リスナーから寄せられた質問や悩みを分類してみると主に下の3つがありました。ここではその一部を紹介します。

1.生涯学習・社会教育について

「そもそも生涯学習や社会教育って何?どう違うの?」「公民館の役割は?」などの質問に、生涯学習や社会教育の歴史や法に触れながら、それぞれの理念や、社会背景から考えられる必要性について解説をいただきました。

2.職員や事業について

皆さん担当職員として日々考えを巡らせているようです。「公民館にいろいろな相談や要望が寄せられますが、どこまで応えたらよい?」「他部署や他団体と連携するには?」「コロナで休止していたイベントを中止するか再開するか悩んでいる」等、具体的な悩みが寄せられました。これには上野さんから、地域のニーズがどこにあるか、事業は何のために行うのかをよく考え、他部署と連携すること、日ごろから情報収集をして公民館のサポーターを増やしておくことの大切さについて話されました。公民館の職員数は限られていますが、住民同士で話し合える環境や人間関係を日ごろから作っておくことで、地域の中で学び合い、解決できることも多くあるとアドバイスをいただきました。

3.地域・人・団体について

ここでは「担当地域を深く知るにはどうしたら?」「地域団体に入る人がいない」などの悩みが寄せられ、頷くリスナーの方多数。地域を知るためのアドバイスとして、地域に出て雰囲気やにおいを感じる大切さや、過去から現在にいたるデータを再度確認すること等を勧められました。また、そうやって情報収集する中でサポートしてくれる人や協力団体が見つかり、人材発掘にもつながると話されました。

さらに教えて上野先生

前半の「教えて上野先生」を聞いて、わからなかったこと、さらに聞いてみたいこと等、リスナーの皆さんの声をボードに集め、上野さんがこれに答えるコーナーを設けました。

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2部:”With地域”で考える私たちの仕事と役割

ワークショップ

後半は自身の仕事や役割について考えるワークショップを行いました。

自己紹介のアイスブレイクの後、“仕事をする上で悩んでいること”についてワークシートに記入し、グループで共有。これに「わかる!同じ状況で悩んでいます」「私たちの公民館ではこうして対応しているよ」「こんなこともできるよ!」とコメントやアイディアを互いに出し合いました。1年目の方、ベテランの方、いろいろな立場からの意見に「なるほど~」「そうか、そんな考え方もあるんですね」等、各テーブルから共感や感心、気づきの声が聞こえてきました。

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教えて受講生

最後は上野さんからリスナーである受講生の皆さんに逆質問する“教えて受講生”のコーナーです。「講座やワークを通して気づいたこと」や「これから職場に戻ってチャレンジしたいこと」について尋ね、話していただきました。

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上野さんからは「職員研修に参加する意義のひとつは職場を飛び出していろいろな人と交流をする、意見を交わすことにあります。ぜひ皆さんの職場に戻って新しい取組み、チャレンジを行ってみてください。そしてまたこの研修で集まり、今日出来たネットワークや人脈を生かし、こんなことを行っています、チャレンジしていますということを語り合っていただけたらと思います」とメッセージを贈られました。


参加者の声 

アンケートより(一部抜粋)

  • 他の市町の悩みや意見を聞くことができていい時間になりました。ラジオ風は新しくてよかった!
  • 私はまだ業務に慣れておらず焦っていましたが、焦らなくて沢山の質問をしていいとアドバイスをいただきました。他の人の悩みなどに触れて考えて、自分にプラスになりました。
  • 自分の自治体から飛び出して様々な人と意見を共有できてとても有意義でした。
  • ラジオ講座仕立てになってしゃれていて楽しかった。班全体で問題解決に向けて話し合えてよかった。
  • いろんな立場の人の意見を聞いたことで、自分がいいと思っていることにも意外と課題があったり、不満に思っていることにもメリットがあったりすることがわかりました。
  • みんなの悩みを聞けてみんな同じだなと感じ、これからも頑張っていきたいと感じた。
  • 私の悩みは皆からすると簡単なものだったかもしれませんが、皆真剣にお答えいただけました。上野先生の話、メンバー、その他の人の話に共感、学ぶことが沢山ありました。DJ風はおもしろかったです。
  • 事務の仕事ばかりしていて地域に出たいなーと思った気持ちを後回しにしていたことに気づきました。

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