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平成30年度 生涯学習関係職員実践講座(課題編②)報告

佐賀県立生涯学習センターでは、生涯学習・社会教育関係職員に必要な知識や実践力を

身につける「生涯学習関係職員実践講座」(基礎編・実践編・課題編)を行っています。

3月5日(火)に、課題編②講座をアバンセにて開催しました。


社会教育事業の「ふり返り方」を見つめ直す ~意識化することで見えるもの~

社会教育の評価ってどうやるの? ~受講者の数と感想&主催者の主観的評価からの脱却~

講師

今回は、社会教育の事業を展開する上での評価(ふり返り)について、その意義や必要性を学び、どのような方法で取組むのかを考えていきました。






【講師】長尾 秀吉 さん(別府大学文学部人間関係学科 准教授)


前半は「社会教育の評価ってどうやるの?」というテーマで、別府大学の長尾先生より、社会教育における評価の観点やその目的などについて丁寧にお話しいただきました。

社会教育は学習の環境醸成や人材育成が主たる目的としてなされ、その効果がすぐには測りにくい面から、「社会教育に評価は馴染まない」と言われることがあります。また、「評価は大事だと思うが、実際にどうすればいいのか分からない」という声が受講者からもあったように、評価に対する難しいイメージや、事業の計画・実施の部分に労力を取られ、評価まで十分に取組めていないという現状が見受けられました。

講義ではまず、一般的なPDCAサイクルの中で行われる評価として、「プロセス評価」(事業が適切に行われたか)、「インパクト評価」(対象者や社会への影響)、「セオリー評価」(事業全体の妥当性)と呼ばれる方法があると説明されました。

その上で、受講者自身が普段どのような評価を行っているのかを書き出すワークを行い、自分たちの評価のやり方を見つめ直しました。

そして、「誰が評価をするのか?」を考えたとき、職員(主催者)だけではなく、学習者(当事者)自身による評価や、職員と学習者、地域住民、事業の関係機関などの他者と共に行う評価の視点もあるとアドバイスいただき、他者によるふり返りが主体的に行われることで、事業における当事者性を高めることもできると教えていただきました。

また、「事業の実施プロセスにおいて、現場の少人数チームでこまめにふり返り、改善、実践をくり返すことで『手応えのある評価』ができる。自分たちが設定して目指すアウトカム(成果)は変動するものと捉え、当事者の視点を含めて、こまめにチェックをかけていくことが大切」と、事業をやりながらも柔軟に取組む評価のあり方を伝えられました。


講義 講義



次の事業展開につなげる評価スキルをみがく ~学びをつなぐステップへ進もう~

後半は、社会教育の事業評価づくりに公民館職員が取組んだ事例を通して、現場に合った評価項目や数値化できない評価指標を現場主体でつくることの可能性をお話しいただきました。

そして、「学習者が主体的に学んでいくために、職員としてどのように行動するか」をテーマにグループワークを行いました。

まず、受講者それぞれが経験した「手応えが感じられず悩ましかった事業」をグループの中で共有。そこから一つの事業を取り上げ、企画や実施の段階でどのような働きかけができれば、より良い事業になるのかを話し合いました。上手くいかなかったエピソードは共感するところも多いようで、お互いの経験と知恵を出し合って考える様子が見られました。

「公民館や地域の人・資源を混ぜ合わせる『ごった煮』で事業をつくるのが公民館らしさ。当事者も一緒に考え、評価する場があれば、当事者の思いに沿ったアウトカム(成果)にもつながる」と、長尾先生から改善策を考えるポイントを示してもらいました。

最後に、「当事者が学習の一歩目から二歩目を踏み出す際の、人と人・地域を良いかたちで出合わせるような働きかけは、社会教育の専門的なところ。そのような働きかけの成果は言葉にしにくいところがあるが、実際には学習支援や関係性づくりにつながっている。職員としての仕事、公民館の役割として、それを評価の軸と捉えることは大事であり、自分なりの評価の指標をぜひ持ってほしい」と、事業評価の中では語られにくい部分を言語化、意識化することに期待を寄せられました。


ワーク ワーク
ワーク ワーク


受講者の声 (講座アンケートより抜粋)

・社会教育の評価に対する新しい視点を得ることができた。

・事業をただこなすだけではなく、さらに良いものにしていくために評価をどう活かしていくべきかを学ぶことができた。

・評価をすることを通して、公民館だからこそできることを見つめ直す良い機会となった。

・グループワークで他市町の事業のことや公民館の悩みなどを聞きあい、職員と交流することができてよかった。

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